工房イサド・本田淳さん(木工)
埼玉県松伏町。どの駅からも遠く、江戸川や古利根川など、多くの川に囲まれた町。春にはキラキラ輝く水の都になるであろう田園地帯の真ん中に、その工房はありました。
右へ左へ迷いながら、ようやくたどり着いた我々を木の香りとともに迎えてくれたのは、工房イサドの主である本田淳さん。
木工作家の方が木を機械で加工するとき、かなり大きな音が出ます。そのため、住宅地で木工を営むことはたいへん難しいもの。そういう意味で、東京への通勤圏である松伏町に工房を持つ本田さんは、都会に最も近いところで木工を営む作家の一人といえるでしょう。
そんな本田さんの代表作が、上の写真のそろばんイス。古材や古道具が大好きという本田さんが、骨董市で見つけた昔のそろばんを背もたれにあしらった何ともキュートな椅子です。早速その椅子に座って背中を預けると、ちょうどいい位置にそろばんが当たり、ごりごりごり。背中を左右に動かすと、そろばんにマッサージされているようでなんだか気持ちがいいのです。
そろばん椅子以外にも、本田さんの工房にはお宝がたくさん。古材で作ったフレーム、どっしりと座りやすいスツール、何ともかわいらしい子ども用のスプーンなど。国内の木材を使ったり、海外の木材を使ったり、古材を使ったり、本田さんの作品は自由自在です。
今回の花市では、そろばん椅子やスツール、木のスプーンはもちろん、花市にあわせて、木を使った花器も作っていただきます! 花市当日は、泉龍寺の木陰に本田さんの作品がとけ込むように佇む予定。木の香りを感じながら、是非そろばんイスに腰掛けてみてくださいね。ごりごりごり。
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