kata kata「型染め」
ちょうど1年前、もみじ市を開催するにあたってカタカタのお二人に会い、初めて「型染め」という伝統技法を知りました。手仕事により型を彫って作られる温かなラインと、複数の色彩から生まれる絵画のようなテキスタイルデザインは、機械ではけっして表現できない、独特の世界感をかもしだしています。それは、どこかなつかしくもあり、それでいて、私たちが憧れる北欧風の匂いを漂わせているようにも感じます。
それだからでしょう。これまで開催したもみじ市や花市では、kata kata、松永武さんと高井知絵さんのまわりに、たくさんの人だかりができていました。お二人が描き、染める型染めの手ぬぐいや風呂敷は、自然や動物たちがモチーフとなり、どれもハッピーで、ユーモアたっぷり。そのうえ、伝統技法を守りながらも、“型にはまらない”デザインと色彩で私たちの心をぐっと掴み、布を広げてみると、「どれも欲しい!」と思ってしまうのです。
じつはその裏では、型彫り、紗張り、染色、洗いと、いくつもの工程を経ており(くわしくは、kata kataのサイトをご覧下さい)、その挙げ句に、万一、仕上げのために干しているとき、たったひと粒の雨がかかってしまっただけで、それが染みとなって残ってしまい、売り物にならなくなってしまうこともあるという、とても繊細で手の混んだ仕事が行われています。そして、この「型染め」を生業としている人は、いまやほんの僅かしかいなくなってしまったといいます。
そんな苦労を感じさせないお二人。「手間はかかるけれど、型染めを多くの人に使って欲しい」と、手頃な価格で提供できる、手ぬぐいをはじめ、風呂敷や小さなバッグなどを主体に制作しています(もちろん、大きなテーブルクロスや洋服用の布地もつくっていますよ)。
そして今回は、もみじ市のために、新たなデザインを起こしてくれることになりました! すでに展開されている、動物たちや人間が楽しそうに歌って踊るシリーズ、「ダンス」と「おんがく」。1枚の手ぬぐいが1つの物語のように展開されている、とっても愉快なデザインです。新デザインは、その第3弾! もちろんテーマは「旅」。あの動物たちは、いったいどこへ、どんな旅をするのでしょう?
1.kata kataにとってもみじ市とは?
なんと言っても、出会いの場所!!それから、今回で3回目の参加ということもあり、同窓会みたいな感じ。みんなと共通の思い出を作れるし、語れるし・・・。
2.もみじ市に向けてどんな作品を作りたいですか?
今回、旅というテーマで手ぬぐいを染めます。スト−リー性のある手ぬぐい。市ごとにお話が展開していければいいなぁと思います。(このもみじ市、花市が長く続いていくことを願って・・・)
3.お二人にとって旅とは?
刺激を求めるもの。頭の中にも、心の中にも、お腹の中にも、カバンの中にも何でも詰め込んで帰ってきます。
4.もみじ市に来場する皆さんに一言お願いします。
私たちも、楽しみにしているもみじ市! このワクワク感、旅に共通する物があります。旅する気持ちでいらしてください。
*次は、「作るものに人柄はそのまま現れるんだなー」と改めて感じさせてくれる、とってもチャーミングで明るい、初登場のパン屋さんをご紹介します!
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