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2007年9月25日 (火)

四分一亜紀+あんざい果樹園「写真とくだもの」

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もみじ市のテーマが「旅」と決まったあと、ある時電話で話していると、彼女は突然話を切り出しました。
「いろいろなところに行くのも旅だけど、私は大好きなあの場所に『通う』ことが旅。そういう旅のカタチもあることを、みんなにお伝えできればと思って」

スタイリストの四分一亜紀さんは、主に雑誌や書籍のインテリアやテーブルコーディネイトのお仕事で活躍されてます。そのスタイリングは、奇をてらわずとってもナチュラル。それでいて「さすが!」と思わせるような、ピリッと効いた色遣いや、思わずクスッと笑みがこぼれてしまうような温かな演出で、私たちの目を楽しませてくれます。四分一さんはこれまでのもみじ市や花市では、別の出店者のお手伝いとして参加してくれてました。いつでも場を明るくする、元気印のムードメーカーであり、それでいて控え目、人一倍気がまわって、いつも誰かの裏方となって働いているのは、スタイリストというお仕事柄からでしょうか。

そんな四分一さんが、もみじ市では表に立って、ご自身の作品を発表、販売してくれることになりました。そのきっかけは、今回のもみじ市のテーマ「旅」でした。

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冒頭の『大好きな場所』とは、福島にあるあんざい果樹園さんのこと。ここは、とっても甘くておいしい桃やりんご、洋梨などを栽培している果樹園で、そのお隣では、直売所を自らの手で改装して建てた、小さくてとっても居心地のいいカフェ、Cafe in CAVEが併設されています。果樹園のくだもので作ったデザートやジャムは評判で、遠方から、わざわざこのカフェを訪ねるために来る人も多いほど。

知人の勧めでここを訪れた四分一さんも、この場所がとっても気に入り、さらに安斎ファミリーの温かい人柄にも引き付けられ、まとまった休みがとれるとここへ通い、家に泊めてもらっては、畑仕事や家事を手伝うようになったそうです。都会育ちの四分一さんにとって、日が昇るとともに起きて畑に出て汗をかき、自然に触れるという暮らしは、「人間の原点」に還るようで、とても気持ちがいいことでした。そうして、大好きな果樹園の四季やくだものたちの生長、そこで暮らすなかで、なにげない瞬間に目に映ったもの、接したものを、思うがままに、この1年に渡って写真に収めてきたのだそうです。

もみじ市では、それらの写真とお話を1冊にまとめた冊子と、あんざい果樹園から届くフレッシュなくだものを販売します。秋のくだものがおいしい時期、もみじ市に届くのは、りんごの『陽光』や早生の『ふじ』、ラ・フランスの予定(ただし、自然のものなので変更があるかもしれませんのであしからず)。四分一さんの冊子には、もみじ市バージョンのミニミニブックをつけてくれるそうです! さらに、もみじ市限定の写真マンガ「くだものまんが」も登場しますよ。

どんなにさりげない1コマでも、よく見ると、好きだったり、美しかったり。四分一さんの写真は、そんなことに気付かせてくれるようです。ぜひ手に取って、ゆったりとした気持ちで眺め、そして自分たちのまわりにも存在するだろう美しい1コマをみつけてみてはいかがですか?

1.四分一さんにとってもみじ市(花市)とは?
たからもの

2.もみじ市に向けてどんな作品を作りたいですか?
福島のあんざい果樹園をテーマにした写真の展示と冊子の販売。もちろん、おいしいくだものも! 自然光(野外)でみるくだものの美しさを表現したいです。

3.あなたにとって旅とは?
わたしは「ふつうの人の普段の生活」に興味があります。なので、旅にでかけるのも、その国やその地域のふつうの人たちの生活を、ちょっとのぞき見させていただくため。観光地や粗々しい自然も楽しいですが、心にのこるのは、路地で遊んでいる子供の姿や、市場でおばちゃんと交わしたことばなど、ちょっとしたこと。見慣れない風景や、人との出会い、日用品、おいしいもの、教えてもらったくらしのくふうのエッセンスなどをもちかえり、自分の生活や仕事にフィードバックさせていく。旅してなかったら、まったく違う人生だったかも。帰るために出かけているのかもしれません。
 
4.もみじ市に来場する皆さんに一言お願いします。
光あふれる果樹園をのんきにマイペースに写しました。りんごをかじりながら、のんびり楽しんでいただけるとうれしいです。
今回も大人気の出展者さんばかりでにぎやかになりそうですが、もみじ市には、目に見えなかったり、お金で買えない素敵があっちこっちにころがっいると思いますので、そちらもた〜〜くさん発見してしてくださいね。

ちなみに、経堂にあるロバロバカフェでは10月20日(土)〜24日(水)まで、このテーマの写真とくだもの展、「果樹はささやく」が開催予定。お時間のある方は、こちらも足を運んでみてはいかがでしょうか?

*続いては、このブログのトップページにある、かわいい切手のイラストを描いてくれた、フランス帰りのあの方のご紹介です。

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