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2007年9月19日 (水)

椿野恵里子さん「カレンダーと旅の展示」

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書店で何気なく手に取った本をパラパラとめくっていると、ふとある写真に目がとまる。「あ、椿野さんの写真だ」と思う。たくさんの写真家が撮影した写真が並ぶなかでその写真は、椿野さんの写真以外には放てないオーラのようなものを放っている。

「目で見たありのままを写しとってくれるのが写真」だとすれば、美しい写真を撮る人は、美しいものを見つける“力”が他の人よりも優れているはずだ。もちろん、椿野さんもその力を保持しているひとりで、小さな頃からたくさんの美しい草花を見て育ち、器や骨董を愛で、旅に出て、さまざまな魅力的な人に会うことによって、その力を研ぎ澄ましてきたのだと思う。

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しかし、それだけではない。椿野さんの写真が単に美しいだけでなく、椿野さんにしか出せない物語性のようなものを持っているのは、椿野さんの中に頑固なまでの美学があるからのような気がしてならない。

椿野さんが写真を撮る時、美しいものを単に美しく撮るのではなく、それを椿野さんの世界に引き込んでいるのだろう。その世界に引き込まれた花や器や景色たちは、「椿野さんの美学=写真」という名の四角いフレームで額装され、より美しく輝きだす。そこに写っている光や空気さえも。

1.椿野さんにとってもみじ市とは?
たくさんの人と出会えたり、繋がったり出来る場所であり、それが自分だけじゃなく、来てくださる方々にとってもそういう場所でもあると思います。

2.もみじ市に向けてどんな作品を作りたいですか?
旅のかけらや余韻をテーマに、写真と“もの”の展示をしようと思っています。

3.椿野さんにとって旅とは?
新しいもの、人、風景など色んなものに出会えるのが旅だと思いますが、最近、旅に出て気になるのは植物や食材、工芸品などその土地で作られているものに興味があって、それを知ることで旅した土地のことをより深く理解したり、また行こうと思ったり、沢山の場所にもどんどん行きたいとは思いますが、同じ場所に季節ごとに行ったりするほうが好きです。

4.もみじ市に来場する皆さんに一言お願いします。
参加者みんなで楽しい時間が作れるといいなと思っています。ついお店に夢中になってしまうと思いますが、お寺の広い境内やまわりの植物や風景なども楽しんでもらって、良い秋の一日になることを願っています。

フォトエッセイストとして活躍する椿野恵里子さん。今回のもみじ市では、多くの人が待ち望んでいるカレンダー「花と果実」「器と骨董」の2008年度版も販売してくれますよ(できたてほやほやです!)。そして、椿野さんといえば、花市の時にみんなの足を止めた美しい飾り付け(上の写真)。こちらもまた楽しみですね!

*さて次は、果物や花や野草など…さまざまな植物から酵母を起こして世界一(と言い切ってしまおう!)香り高いパンを焼く、もみじ市・花市が誇る自家製酵母クイーンの登場です!

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