日曜喫茶「コーヒー」(28日に変更)
もみじ市に参加してくださる方には、大きく分けて2種類のタイプの方がいらっしゃいます。ひとつは、出店してくださる作品づくりがご本業の方。もうひとつは、全く違う本業が別にあり、好きでやっていることが話題を集め、それを披露してくださる方。
今回ご紹介する日曜喫茶さんは、典型的な後者のタイプです。平日は一般企業で働くかずさんは、週末になると『日曜喫茶』として、さまざまなイベントでコーヒーを淹れるという、2つの顔を持っています。
かずさんが淹れるコーヒーは、深くてスッキリした味わいを引き出すネルドリップ方式。布を使ってゆっくり落とすため、深く焙煎した豆が向いているのだそうです。とっても丁寧に淹れられたコーヒーをひと口いただくと、最初に訪れるのは、コーヒーの芳ばしさとともに爽やかな苦みとコク。さらに、もう少しゆっくり味わっていると、そのうちほのかな甘さが訪れます。飲んだ後も口の中に苦みが残らずスッキリしているから、「重くて、苦い」とコーヒーが苦手な方でも、このコーヒーは好きになりそう!
そして、もうひとつ注目したいのが、かずさんがコーヒーを淹れる姿。その様子をじーっと見ていると……水分を含ませておいたネルを取り出して、洗ってぎゅっとしぼってセット。豆を取り出し、分量を図ってコーヒーミルへ。ふわーっと広がるコーヒーの香り! たくさんの人が見ていたって、緊張した様子を表に出すことなく、いたってマイペースです。ネルにコーヒー豆を入れ、あとは、ゆっくり、そーっとお湯をそそぐ。その間、じっと微動だにせず、ちょろちょろとひたすらゆっくり………。その流れるような所作がゆったりとして、優雅で、ついつい見とれてしまうのです。
今回のもみじ市でかずさんが使うのは、福岡にある『珈琲フッコ』の豆。友だちに誘われて、初めてお店を訪れ、ここのコーヒーに出会ったとき、そのおいしさ、店の雰囲気、音楽などすべてが気に入ったそうです。それ以来、たくさんのカフェを巡るようになったという、かずさんの「出発点」とも言える豆。『旅』というテーマに合わせてかずさんが考えてくれたのは、福岡から旅をしてくる、敬愛するフッコの豆を使ってコーヒーを淹れることでした。
「誰かにコーヒーを淹れてあげるのが好き」という、温かい人柄のかずさん。もみじ市では、かずさんのコーヒーを淹れる姿、そしておいしいコーヒーを、ぜひ味わってください。
1.もみじ市への意気込みをお聞かせください。
前回の花市に訪れて、少しずついろんな場所と時間でつながった人たちが、ここでは誰かと誰かもつながっていて、そういえば、この街ではこうやってみんな集える機会がなかったんだなあと思いました。いつかぼくも参加できたらと思っていたのが、こんなに早く実現してとても嬉しいです。
2.もみじ市に向けてどんな作品を作りたいですか?
ぼくが福岡に旅した時に「珈琲フッコ」という喫茶店に出会って、珈琲と音楽に満ちた心地のいい空間をつくってみたいと思ったことが日曜喫茶を始めたきっかけでした。もみじ市ではぼくも大好きな人たちと音楽がもうそこにあるので、久しぶりにフッコの豆で珈琲を淹れて、心地よい空気が少しでも伝わればいいなと思います。
3.かずさんにとって旅とは?
「住んでるように旅をする」というのがぼくが旅をする時のテーマです。知らない街も地図でだいたいの場所を把握したら、あとはふらふらすたすたと近所を散歩するように、気になるお店や何かを見つけたら立ち止まったり
立ち寄ったり。その街での暮らしを思い浮かべながら歩くのが楽しいのです。
4.もみじ市に来場する皆さんに一言お願いします。
旅先でふと気になるカフェを見つけたように、ふらっと立ち寄ってもらえたらいいなと思います。
*つづいてご紹介するのは、自然を愛しみ、大事に大事に育て、最高においしい野菜を生み出す、ある農家の物語です。
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