植松良枝さん「モロッコシチューとお茶屋」
雑誌の取材に、ホームページでのレシピ紹介、お料理教室、カフェメニューのプロデュース…。1ヶ月になん十ものレシピを生み出す料理研究家の方々。頭の中は、つねにおいしいものでいっぱいに違いありません。そして、食べるの大好きなくいしんぼう。でも、いくら好きといったって、そんなにたくさんの新しいレシピを生み出すのは、楽しいながらもご苦労があるのでは?
植松良枝さんの場合、次々とあふれ出るアイディアの元は『旅』にありました。植松さんは、大の旅好き。アジアを中心に、ベトナム、台湾、韓国、フィンランド…。世界各国を旅しては、おいしい食べ物の素材を発見したり、料理のアイディアを仕入れてくるのだそうです。旅先では、仲間たちと一緒にひたすら食べ歩き。何軒もはしごをしては、かわいい料理雑貨や調理道具などの買い物をしたり。こんな楽しそうな旅、一緒に行ってみたい!
そして日本に戻ってきたら、旅で出会ったおいしいものを再現するそうです。そうして生まれたレシピは、各国を思い起こさせる料理でありながら、日本の食材や味も加わって、いっそう私たちにの口にぴったりと合ったものになるのですね。
さらに、植松さんの素敵なところは、実家の畑で自ら野菜を作っていること。今頃の畑は夏から秋の転換期。ダイコン、コマツナ、シュンギク、ホウレンソウ、そしてアジア料理には欠かせない、大好きなパクチーもどっさり種をまきました。あまり手に入りにくいような各国の野菜も、自ら育てることができる強さが、植松さんの料理をさらにパワーアップさせています。畑の野菜で作る植松さんの料理は、ストレートでとってもダイナミック。『旬』のおいしさを生かす術を知っているからこその技です。
そんな植松さんのお料理、昨年のもみじ市では、クスクスと一緒にいただくモロッコシチューが大人気でした。まわり一帯にいい香りをただよわせ、1日限定だったせいもあって、お昼前にはブースの前に長蛇の列! 植松家からほど近い場所にある、植松さんお気に入りのパン屋『ブノワトン』のパンで作ったホットドッグも合わせて、あっという間に完売してしまいました。
続いての花市では、タイのお弁当を販売。パクチーをたっぷりのせた様子は、それはもう、「おいしそう!」のひとこと。(こちらもすぐに即売、ありつけた人はラッキー!)
そして今回のもみじ市では……良い香りをふりまいて、あの「モロッコシチュー」が再び帰って来ます! ちょっと早めにお昼をいただいて、モロッコ気分を味わったら、泉龍寺内をぐるぐる歩きながら作家のみなさんとお話したり、買い物をしたりして腹ごなしを。しばらくしたら、植松さんのブースには、モロッコシチュー屋さんから早変わりした『お茶屋』さんが出没。せいろで蒸した、もくもくと煙を立てる熱々お菓子とともに、おいしい加賀棒茶はいかがですか? どうぞ1日がかりで、めったに食べることのできない、料理研究家・植松良枝さんのごはんをゲットしてくださいね。
1.あなたにとってもみじ市とは?
もみじ、はな、もみじ……と季節が巡ってこれで3回目。自分の中ではそろそろ風物詩化している模様。子供の頃、飽きることなく「お店屋さんごっこ」をしていたことを思い出します。
2.もみじ市に向けてどんな作品を作りたいですか?
旅で出合った味、タイムスリップしたような味を。。。口に入れて目を閉じたら、時間や場所が違ってしまうかのような錯角??? そんなおいしさを「おすそわけ」できたらいいなあ。
それよりもなによりも、外で食べるとなんで食べ物ってよりおいしくなるのでしょう?
3.あなたにとって旅とは?
やっぱり私は日本人なんだなあって、妙に納得するために旅しているのかもしれません。
4.もみじ市に来場する皆さんに一言お願いします。
もみじ市のもうひとつの楽しみ、それは来場してくださる皆さんをファッションチェックすること。皆さんとってもおしゃれなので、飽きることなく眺めていられます。特に小物使いが秀逸、さすがです。
*つづいては、小鳥のマークの靴屋さん。花市で予約が殺到した、とっても履きやすくて愛らしい靴を作る、ほのぼのとしたお二人のご紹介です。
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