cafe la famille「河辺のクレープリー」(26日)
「ミスター・ホスピタリティ」
僕は最近、彼のことを、ひそかにこう呼んでいます。“彼”とは、奥澤裕之さん。茨城県結城市にある、“美しすぎるカフェ”「cafe la famille(カフェ・ラ・ファミーユ)」のオーナー、その人です。
素晴らしい映画を観た時や音楽を聴いた時、人は、心のひだが震えるような感動を覚えます。ファミーユを訪れた人ならきっと、「カフェ」も映画や音楽と同じくひとつの表現であり、それらと同じような感動をもたらしてくれるものであることに気づくでしょう。
そこに辿り着いた者のため息を誘う美しい佇まい、何げなく置かれた“本物の”道具たち、入り口のドアを開けた時に包んでくれる奇跡のような空気感、特別な場所にやって来たことをわからせてくれる空間・テーブル・椅子、席へ誘ってくれるスタッフの限りなく優しい笑顔、そして、「これ以上驚かせないで欲しい」とでも言いたくなるような、極めて温かくて、極めておいしい料理。
ファミーユを訪れるたびに、なぜファミーユはこんなにも素晴らしいのか、と分析するのですが、いつも辿り着くのは、「お客様を心からもてなしたい、感動させたいという奥澤さんのホスピタリティが、隅から隅までいきわたっているからなのだ」という答えに行きつくのです。
1か月ほど前、奥澤さんがフランス・ノルマンディー地方に旅立つ前日、電話をかけてきてくれました。
「フランスに行って、もみじ市に出すものを何か見つけてきますよ」
そして、次に電話をかけてきてくれたのが、フランスから帰って来た翌日。
「スープ・ド・ポワソンが美味しくてそればかり食べてたんですよ! もみじ市で、出そうかなと思って」
きっと、旅の目的は他にもたくさんあっただろうに、そして、旅の疲れもあっただろうに、もみじ市のお客様が喜んでくれることを想像して、奥澤さんは電話をかけてきてくれたのだと思います。奥澤さんは、いつもこんな風に、周りにいる人を“もてなして”くれるのです。
みなさん、10月26日の日曜日は、奥澤さん率いるcafe la familleが、多摩川へやってきてくれる幸せを、一緒に分かちあいましょう。もてなしの心には、もてなしの心で迎えたいと思います。cafe la familleのみなさん、ようこそもみじ市へ!
*cafe la famille・奥澤さんに聞きました
Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?
海辺にある、小さなクレープリーのようなお店を作れたらと思っています。
Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!
ちょっとだけ変更があるかもしれませんが・・・
1.ノルマンディーの港町で出会ったスープ・ド・ポワソン。海の香りと濃厚なスープを、アイオリ、チーズ、パンと一緒に
2.ガレット(そば粉のクレープ)。今回は定番のコンプレート(ハム・玉子・チーズ)です
3.クイニーアマン
4.シードルとブルターニュ地方のそばビール
5.エスプレッソなどドリンクをちょっと
Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
今回は河辺ということなので、川を海と思って自然の中でいろんな人たちと一緒に楽しみたいです。次はどんな市になるんだろ? と期待してもらえるような楽しい市になればいいですね。
Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!
今回も声をかけていただき、出店させてもらうことになりました。
8月の終わりにノルマンディー地方の小さな村巡りの旅に出かけてきました。古くてかわいい民宿で過ごし、素敵な出会いがあり、そこでは暮らしの中の食事みたいなものが定着していました。
ご来場の皆様にも、作家さんやアーティストの方々と素敵な出会いがあることを願っています。
*さて続いては、乙女に絶大な人気を誇る、小さな本を作るあの方の登場です!
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