tatin「キャラメル屋」(26日)
たくさんの人でにぎわう吉祥寺のにぎやかな通りを抜け、小さな路地を入ってしばく歩くと、そこに現れるのは風にゆらゆらとゆれる蔦。緑の蔦の葉にやさしく包まれたその建物には、うっかりすると見逃してしまいそうな小さな扉があります。もし、見逃してしまっても大丈夫。ほら、目を閉じてみて。甘くて香ばしい幸せな香りをたどっていけば、その先にその扉はあります。その扉の向こうが、チーズケーキと焼菓子のお店「tatin(タタン)」です。
扉を開けると、手前には仲良く二つ並んだ椅子があり、かわいい焼き菓子が木のテーブルや棚にズラリと並んでいます。テーブルの真ん中には開店早々には売り切れてしまうこともあるという人気のチーズケーキ。そしてその奥はオープンなキッチンになっていて、オーブンが2台。小さなお店の中はいつも、焼きたての甘い香りに包まれています。
tatinのはじまりのはじまりは、吉祥寺の路上。店主の渡部まなみさんが、ひとりでつくったチーズケーキを、ひとりで販売していたそう。ある日、tatinのチーズケーキが大好きな常連さんに、「うちの1階を使ってみない?」と声をかけていもらい、「雨がふっても風が吹いても開いていて、いつでもふらりと立ち寄ってもらえる」、今のtatinが始まったそうです。
お店では、焼き菓子を作ることからお客さんに渡すまでをすべてひとりで切り盛りし、ていねいにていねいにひとつひとつの作業を行っている渡部さん。渡部さんが作る焼き菓子はしっかりとこんがりと焼かれ、濃厚で、瑞々しく、安心感のあるやさしい味です。
「作り手の顔が見えることを、大切にしたいのです。楽しい時間、うれしい時間になるようにお菓子をお届けできたら…そんな気持ちで作っています」と渡部さん。夏の終わりに会った彼女は、フランスへの一人旅を終えてとてもゆるやかでじんわりと満たされた笑顔をしていました。
さて、今回のもみじ市。渡部さんは、“お祭り”だからこそできる、「キャラメル屋さん」に大変身! 「旅」がテーマのもみじ市に合わせて、渡部さんがこの夏の旅で出会ったものをイメージして作ってくれる、十数種類のキャラメルがずらりと並びます。 みなさん。もみじ市では、tatinの「旅味」のキャラメルを片手に、多摩川の河原を旅してみませんか。
*tatin・渡部さんに聞きました
Q1. 今回、もみじ市ではどんな作品を発表しますか?
tatinはチーズケーキと焼菓子のお店なのですが、今回のもみじ市ではキャラメル屋さんです。色えんぴつみたいに色とりどりのキャラメルを並べたいと思っています。
Q2. テーマに合わせた作品があれば教えてください。
夏休みにフランス・タイ・山形を旅してまいりました。この旅で心に残ったもののイメージや、各地で手に入れた材料で キャラメル作ります!
Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
新たな場所で秋の空と自然を感じながら、みなさまと沢~山お話が できるといいなぁと思っています。みなさまの笑顔がみられたら、それがなによりのご褒美です。
Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様に メッ セージをお願いします!
旅先で出会う笑顔や音楽は心をふっとつなげてくれます。もみじ市にもまたそんな空気に満ちています。肌で感じにいらし て下さい。お天気に恵まれることを願って!お待ちしております。
*さて続いては、皆さん、古いものは好きですか?次にご紹介するのは、そんな皆さんがワクワクするあのお店です。
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