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高野寛「ライブ」(25日)

Takano

「愛」がキーワードでした。

出店者や出演者を紹介する、この『もみじ市ブログ』を始める時に、スタッフみんなで約束したことがあります。それは、こんなことでした。

「自分たちが好きな人たちだけに参加してもらっているのだから、それぞれが担当している作家やアーティストの方々への愛を素直に綴ろう。きれいにまとまった文章なんか書くのはやめよう」

そして今、私はずっと以前から好きだったあの人をご紹介するにあたり、あの時のことを思い出していました。

今から5年前。まだ知り合ったばかりのパートナーと私の車で出かけた時のこと。車の中では以前から好きだった1枚のCDが流れていました。それはコンピレーションアルバムで、複数のアーティストの曲が次々と展開されていくなか、ある曲で彼が突然口ずさみ始めたのです。「え!この曲知ってるの?」と私。「もちろん、高野寛さんでしょ」。

それは、1995年にリリースされたアルバム『Sorrow and Smile』からの1曲、『相変わらずさ』。この曲の、日曜の午後の日差しを感じるようなゆったりとしたのどかな曲調、なつかしさと微笑ましさが描かれたほのぼのとした歌詞が大好きで、この曲が入った両方のアルバムを持つ私は、おそらく何百回とこの曲を聴いていたのです。

2004年に、名盤『確かな光』がリリースされた時には、競うように発売日に購入しました。そのタイトル曲となる1曲目から、すでに心を奪われた私たちは、その年に行われたライブにも二人で連れ立って訪れたのです。

それから2年後、私たちは一緒に「もみじ市」というイベントを企画しました。当初は、そのイベントを定期的に行っていくつもりはなかったのですが、2回、3回と行ううちに、「いつか、高野さんがもみじ市で演奏してくれたらいいね」と、実現するとは思えないような“かすかな光”を追い求めるように話したものでした。

私たちが愛する高野さんは、言うまでもなく、多くの人々に愛されていて、高野さんが生み出す豊かなメロディ、まっすぐで強くて優しい歌声、そして高い技術に裏付けられた、歌うようにかっこいいギターは、それらすべてが日本の音楽界にとって、なくてはならない存在になっています。

それを象徴するような出来事があります。今年の8月に行われた音楽フェスティバル「WORLD HAPPINESS」で、14組ものアーティストが出演する中、高野さんは、なんと3回もステージに立ちました。1回目は、高橋幸宏さんがリーダーを務める「pupa」のメンバーとして、2回目は、海外でも評価が高い「GANGA ZUMBA」のメンバーとして、そして3回目はこのフェスの大トリを務めた、あの「HASYMO」のギタリストとして登場したのです。

多くのファンからも、ミュージシャンからも愛される高野さんは、この10月で、デビュー20周年を迎えます。そして、4年ぶりにソロ活動をスタートするという記念すべきこの時。私たちがいつからか追い求めていたかすかな光が、いま、“確かな光”になろうとしています。

明後日に迫ったもみじ市で、私たちの大好きな高野寛さんが、歌ってくれます! それは、まるで夢のような現実。 あの語りかけるような優しい歌声、心にすっと入り込んでくるような温かくて純粋な歌詞。思わず口ずさんでしまうメロディ。そして、高野さんの体の一部のようなギター。そのすべてを携えて、大好きな高野寛さんが、もみじ市にやってきてくれるのです。

高野さんの4年ぶりのソロ活動のはじまりとなるニューシングルが、来月発売されます。そのタイトルは『LOV』。私たちの愛が高野さんに届いたなら、週末の多摩川の河原で、高野さんからの「愛」が、みなさんの心の奥深くに、そっと届けられることでしょう。

<高野寛ライブ>
日時:10月25日土曜日 15:00~
場所:川を背にしたステージにて

*高野寛さんに聞きました

Q1:今回のもみじ市では、どんな曲を演奏していただけますか?

場所と天気にあう曲を選びます。当日までのお楽しみ。

Q2:「旅と音楽」というテーマに合わせた曲があれば教えてください!

PPMの「500マイル」に清志郎さんが詞を書いたHISバージョンをやってみようかと思います。

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

風を感じながら、水の音を聞きながら。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

のんびり楽しんでってください!

*さて、いよいよ最後の出店者の紹介……、その前に、あの“木”の話をしましょう。

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