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オカズデザイン「レモネード屋+コロッケ屋」

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もみじ市まで、あと2日。もう、私たちの緊張と興奮は、すでにピークに達している。前々から準備はしていたものの、この1カ月間は、作家の皆さんとのやり取りが頻繁に行われ、電話やメールで連絡し合う時さえ、私たちの温度と、作家の皆さんの温度が日に日に高くなっているのを感じている。

みんなの声を聞くとほっとする。みんな、この日を楽しみにしてがんばっている。少し高ぶった元気な声が電話の向こうから聞こえてくる。「よし、私ももうちょっとがんばろう!」。そう、気持ちを立て直す。

中でも、この人の声を聞くと、すべてをどっと受け止めてくれるようで、胸が熱くなる。不安なことがあっても、なんとかなりそうな気持ちにさせてくれる。きっと、全身が母性の固まりなんだと思う。

その人は、吉岡知子さん。今回のもみじ市の出店者・出演者の最後を飾るユニット・オカズデザインの料理長。このブログの読者の皆さんの中には、この人たちの登場を心待ちにしていた人は、少なくないだろう。

あれは、昨年の花市のときのこと。彼らがつくり出すテーブルのディスプレイを見て衝撃を受けた。「わー、きれい!」。それは、鮮やかな色の保存瓶が一列に整列した風景。グリーン、レモンイエロー、黄色、淡いオレンジや深いオレンジ…。朝の光に反射して、その透明感のある瓶たちはいっそうキラキラと魅力的に映った。その横には、コバルトブルーのペットボトル、さらにその隣には古いアイスクラッシャー。もう、それだけでエンターテイメントだった。

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この瓶こそが、オカズレモネード。彼らは、何種類もの柑橘を集めては、ある時は1種類単独で、ある時は何種類かの柑橘を組み合わせて、それぞれの素材の味わいを引き出しながらも、さまざまな甘さと酸味の組み合わせを生み出している。それは、「時間をかけてゆっくりと“醸し出される”味わい」を大切にする、 彼ららしいメニューでもあり、時間とともに移り変わるその味は、もう、昨日と今日でさえ違っている。作ったばかりのフレッシュさもいいけれど、時間によって醸し出された、まろやかさも好き。

このメニューと演出を考えたのが、オカズデザインの室長、デザイン担当の吉岡秀治さん。「初めての花市の時にね、こういう(屋外の)場所でやるんだったら、やっぱり見た目も大事だと思ったんだよね。きっと楽しい気持ちになると思って」。「なぜレモネードを?」という私たちの疑問に、そう、静かに淡々と答えてくれた。いまやもみじ市、花市を訪れる人たちはもちろん、彼らが参加するどんなイベントでも、このレモネードは大人気で、彼らの周りにはいつも、その熟成された美しい飲み物を求める人たちで溢れている。そして、「オカズデザイン=レモネード」という式が成り立つほどに、多くの方に知れ渡り、愛されるようになった。

そして、今回のもみじ市では、知子さんが「今まで作った中で一番じゃないかな」と言うほどに、素晴しいできばえが約束された「心に響く味」のレモネードが登場する。愛知県から旅をしてきたレモンを使って…。

私たちが、河合果樹園さんで育てられた無農薬栽培のレモンを知ったのは、もみじ市の出店者でもあるpetit a petit の中西麻由美さんからのご紹介だった。あるイベントでそのレモンを見つけた時、あまりのきれいさに驚いたのだという。今回のもみじ市で、素材を扱う出店者を探したいと思っていた時、中西さんは河合さんの存在を教えてくれた。あいにく、スケジュールの都合で河合さんの出店は叶わなかったけれど、「レモンだけでも参加できたら」とのお申し出がきっかけで、オカズデザインさんとの出会いが生まれた。大事に育てられた青いレモンやレモネーディアという珍しい品種のレモンたちは、知子さんに前述の言葉を言わしめたほど、素晴らしいレモンだった。きっと、河合さんも遠くから、もみじ市でみなさんの元へ、自らが育てたレモンの爽やかな味が届くのを楽しみにしてくれていることだろう。

さらに今回、もしかしたら新しいオカズデザインのキラーメニューになるのではないかというメニューが登場する。それは、なんと「ポテトコロッケ」。

先日機会があって、その試作をいただいた。マッシュされたポテトの甘さ。口の中でとろりととける感触。時々じわっと歯ごたえがあるのは、粗く叩かれた豚肉。なにもつけず、そのままサクッといただいた。うま過ぎた。今まで食べた中で一番じゃないかなと思うほどにおいしいコロッケだった。決して大げさな話をしているわけではない。おいしいものへの妥協を許さない彼らは、揚げ油に使うラードから手づくりしているのだという。オカズデザインの平愛美さんによって、じっくり手間と時間をかけて、みなさんの元へ最高のコロッケを届けるために。

さらに、ワクワクするコラボレーションも実現するという。初登場となるガラス作家の木下宝さんが作るパンに揚げたてのコロッケをはさんで……、そう、コロッケパン! 手に入ったらラッキーなほど超限定のコロッケパン。あのおいしいコロッケが挟まれたコロッケパン! ああ、想像しただけで、なんだか体がおかしくなっていきそうだ。

もみじ市にやってくるお客様の笑顔を見るために、オカズデザインの皆さんは、只今準備の真っ最中。母性のかたまりの知子さん、ゆったりと構えて素晴らしい発想を生み出す秀治さん、その二人の両腕となってサポートする愛美さん。そして、3人を支える仲間たち。その結集が、いよいよもみじ市で披露される。

さあみなさん、そろそろお腹がグウグウ鳴ってきたことでしょう。もみじ市では、どうぞ、オカズデザインのお店にお立ち寄りください。行き方は簡単。会場に入ったら、揚げたてのコロッケの匂いのする方へお進みください。そうすればその先に、オカズデザインのお店はあります。目印は、テーブルの上にカラフルに並ぶレモネード。レモネードの後ろにはきっと、笑顔のオカズデザインのみなさんがいるはずです。
オカズデザインのお店へようこそ! もみじ市へようこそ!

*オカズデザイン・吉岡知子さんに聞きました

Q1.今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

オカズデザインといえば、というくらい定番になった自家製レモネード。好評だった花市ネードに続き、秋らしいもみじネードが登場します。グリーン、黄色、オレンジがまじったまさに紅葉のようなレモネードです。

そしてみなさんのお腹をみたすものはやっぱり欠かせない。ということで今回はコロッケをやります。揚げたてサクサクです。両方ともじっくりと時間をかけておいしくなっていく、オカズデザインらしい味わいです。

Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

2週間前、木下宝さんのご実家に行き、広いお庭にたわわに実っていた夏みかんとナポレオンレモンを収穫しました。これでレモネードを作っています。特にナポレオンレモンははじめて扱うので、楽しみです。

Q3.新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

やっぱり他の方の作品にふれることが一番楽しみです。そして今回初めてアルコールが解禁なので、酒好きのみなさまと一緒に乾杯したいなと。 レモネードのワイン割りや、揚げたてのコロッケをほおばりながらビールをごくり。なーんて妄想するだけですでに楽しいです。

Q4.もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

もみじ市の醍醐味はなんといっても作り手とお客さまとの交流だと思います。色々な方とお話するのを楽しみにしていますので、お気軽に声をかけていただければうれしいです。

*長きにわたって続いてきました出店者・出演者の紹介もこれにて終了。しかし、もみじ市ブログはもうちょっとだけ続きます。続いては、もみじ市オフィシャルグッズのご紹介です。

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