出店者の紹介

オカズデザイン「レモネード屋+コロッケ屋」

Okaz2

もみじ市まで、あと2日。もう、私たちの緊張と興奮は、すでにピークに達している。前々から準備はしていたものの、この1カ月間は、作家の皆さんとのやり取りが頻繁に行われ、電話やメールで連絡し合う時さえ、私たちの温度と、作家の皆さんの温度が日に日に高くなっているのを感じている。

みんなの声を聞くとほっとする。みんな、この日を楽しみにしてがんばっている。少し高ぶった元気な声が電話の向こうから聞こえてくる。「よし、私ももうちょっとがんばろう!」。そう、気持ちを立て直す。

中でも、この人の声を聞くと、すべてをどっと受け止めてくれるようで、胸が熱くなる。不安なことがあっても、なんとかなりそうな気持ちにさせてくれる。きっと、全身が母性の固まりなんだと思う。

その人は、吉岡知子さん。今回のもみじ市の出店者・出演者の最後を飾るユニット・オカズデザインの料理長。このブログの読者の皆さんの中には、この人たちの登場を心待ちにしていた人は、少なくないだろう。

あれは、昨年の花市のときのこと。彼らがつくり出すテーブルのディスプレイを見て衝撃を受けた。「わー、きれい!」。それは、鮮やかな色の保存瓶が一列に整列した風景。グリーン、レモンイエロー、黄色、淡いオレンジや深いオレンジ…。朝の光に反射して、その透明感のある瓶たちはいっそうキラキラと魅力的に映った。その横には、コバルトブルーのペットボトル、さらにその隣には古いアイスクラッシャー。もう、それだけでエンターテイメントだった。

Okaz1

この瓶こそが、オカズレモネード。彼らは、何種類もの柑橘を集めては、ある時は1種類単独で、ある時は何種類かの柑橘を組み合わせて、それぞれの素材の味わいを引き出しながらも、さまざまな甘さと酸味の組み合わせを生み出している。それは、「時間をかけてゆっくりと“醸し出される”味わい」を大切にする、 彼ららしいメニューでもあり、時間とともに移り変わるその味は、もう、昨日と今日でさえ違っている。作ったばかりのフレッシュさもいいけれど、時間によって醸し出された、まろやかさも好き。

このメニューと演出を考えたのが、オカズデザインの室長、デザイン担当の吉岡秀治さん。「初めての花市の時にね、こういう(屋外の)場所でやるんだったら、やっぱり見た目も大事だと思ったんだよね。きっと楽しい気持ちになると思って」。「なぜレモネードを?」という私たちの疑問に、そう、静かに淡々と答えてくれた。いまやもみじ市、花市を訪れる人たちはもちろん、彼らが参加するどんなイベントでも、このレモネードは大人気で、彼らの周りにはいつも、その熟成された美しい飲み物を求める人たちで溢れている。そして、「オカズデザイン=レモネード」という式が成り立つほどに、多くの方に知れ渡り、愛されるようになった。

そして、今回のもみじ市では、知子さんが「今まで作った中で一番じゃないかな」と言うほどに、素晴しいできばえが約束された「心に響く味」のレモネードが登場する。愛知県から旅をしてきたレモンを使って…。

私たちが、河合果樹園さんで育てられた無農薬栽培のレモンを知ったのは、もみじ市の出店者でもあるpetit a petit の中西麻由美さんからのご紹介だった。あるイベントでそのレモンを見つけた時、あまりのきれいさに驚いたのだという。今回のもみじ市で、素材を扱う出店者を探したいと思っていた時、中西さんは河合さんの存在を教えてくれた。あいにく、スケジュールの都合で河合さんの出店は叶わなかったけれど、「レモンだけでも参加できたら」とのお申し出がきっかけで、オカズデザインさんとの出会いが生まれた。大事に育てられた青いレモンやレモネーディアという珍しい品種のレモンたちは、知子さんに前述の言葉を言わしめたほど、素晴らしいレモンだった。きっと、河合さんも遠くから、もみじ市でみなさんの元へ、自らが育てたレモンの爽やかな味が届くのを楽しみにしてくれていることだろう。

さらに今回、もしかしたら新しいオカズデザインのキラーメニューになるのではないかというメニューが登場する。それは、なんと「ポテトコロッケ」。

先日機会があって、その試作をいただいた。マッシュされたポテトの甘さ。口の中でとろりととける感触。時々じわっと歯ごたえがあるのは、粗く叩かれた豚肉。なにもつけず、そのままサクッといただいた。うま過ぎた。今まで食べた中で一番じゃないかなと思うほどにおいしいコロッケだった。決して大げさな話をしているわけではない。おいしいものへの妥協を許さない彼らは、揚げ油に使うラードから手づくりしているのだという。オカズデザインの平愛美さんによって、じっくり手間と時間をかけて、みなさんの元へ最高のコロッケを届けるために。

さらに、ワクワクするコラボレーションも実現するという。初登場となるガラス作家の木下宝さんが作るパンに揚げたてのコロッケをはさんで……、そう、コロッケパン! 手に入ったらラッキーなほど超限定のコロッケパン。あのおいしいコロッケが挟まれたコロッケパン! ああ、想像しただけで、なんだか体がおかしくなっていきそうだ。

もみじ市にやってくるお客様の笑顔を見るために、オカズデザインの皆さんは、只今準備の真っ最中。母性のかたまりの知子さん、ゆったりと構えて素晴らしい発想を生み出す秀治さん、その二人の両腕となってサポートする愛美さん。そして、3人を支える仲間たち。その結集が、いよいよもみじ市で披露される。

さあみなさん、そろそろお腹がグウグウ鳴ってきたことでしょう。もみじ市では、どうぞ、オカズデザインのお店にお立ち寄りください。行き方は簡単。会場に入ったら、揚げたてのコロッケの匂いのする方へお進みください。そうすればその先に、オカズデザインのお店はあります。目印は、テーブルの上にカラフルに並ぶレモネード。レモネードの後ろにはきっと、笑顔のオカズデザインのみなさんがいるはずです。
オカズデザインのお店へようこそ! もみじ市へようこそ!

*オカズデザイン・吉岡知子さんに聞きました

Q1.今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

オカズデザインといえば、というくらい定番になった自家製レモネード。好評だった花市ネードに続き、秋らしいもみじネードが登場します。グリーン、黄色、オレンジがまじったまさに紅葉のようなレモネードです。

そしてみなさんのお腹をみたすものはやっぱり欠かせない。ということで今回はコロッケをやります。揚げたてサクサクです。両方ともじっくりと時間をかけておいしくなっていく、オカズデザインらしい味わいです。

Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

2週間前、木下宝さんのご実家に行き、広いお庭にたわわに実っていた夏みかんとナポレオンレモンを収穫しました。これでレモネードを作っています。特にナポレオンレモンははじめて扱うので、楽しみです。

Q3.新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

やっぱり他の方の作品にふれることが一番楽しみです。そして今回初めてアルコールが解禁なので、酒好きのみなさまと一緒に乾杯したいなと。 レモネードのワイン割りや、揚げたてのコロッケをほおばりながらビールをごくり。なーんて妄想するだけですでに楽しいです。

Q4.もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

もみじ市の醍醐味はなんといっても作り手とお客さまとの交流だと思います。色々な方とお話するのを楽しみにしていますので、お気軽に声をかけていただければうれしいです。

*長きにわたって続いてきました出店者・出演者の紹介もこれにて終了。しかし、もみじ市ブログはもうちょっとだけ続きます。続いては、もみじ市オフィシャルグッズのご紹介です。

|

柳沢小実と松尾ミユキ「リトルプレス」

Konmiyuki1

出店者と出演者の紹介も残すところあと3組。ここで、いままでみなさんに内緒にしておいたとっておきのコラボレーションを紹介しましょう。それは、乙女たちの心をぎゅっと捉えて離さない、とても素敵なお二人のコラボレーション。そのお二人とは…エッセイストの柳沢小実さんとイラストレーターの松尾ミユキさんです! 

数々の著書や雑誌の連載を持ち、暮らしにまつわるエッセイストとして大人気の柳沢小実さん。かわいいもの好きのみなさんなら、彼女の本をきっと一度は目にしたことがあるはずです。そういう私も、柳沢さんの大ファン。書店をふらりと散歩していると、まるで道ばたで見つけたかわいい花に目が留まるように、柳沢さんの本に、ぱっと惹き付けられるのです。ずらりと並ぶたくさんの本の中から、「あ、素敵!」と思って手に取ると、それが柳沢さんの本だった…ということもしばしば。つい先日手に取った『 暮らしのアイデア帖 ―ワードローブ編―』も、まさにそう。この本の中で柳沢さんは、ご自身のワードローブを大公開していました。

対する松尾ミユキさんも、雑誌や書籍で大活躍の“旅する”イラストレーター。滝村美保子さんとのユニット「les deux」では、 『旅のコラージュ バルト3国の雑貨と暮らし』など、国内外の旅にまつわる数々の著書を出されています。また、昨年まで名古屋に住んでいた松尾さんは滝村さんと一緒に『なごやで暮らす』というリトルプレスを制作・発行していました。私が名古屋へ旅をする時、とってもお世話になったのがこの本でした。名古屋で暮らし、名古屋を愛するles deuxのお二人が作るこの小冊子を見て、「次はどこに行こうか」とワクワクしたのを思い出します。

昨年の花市、もみじ市と続けて参加してくださった松尾さん。今回のもみじ市は取材旅行と日程が重なりそうということで、参加できないとのお話をいただいていました。また、第1回のもみじ市から毎回参加してくださっていた柳沢さんも、前回の花市同様、たいへんお忙しいスケジュールの中で、参加していただくのは難しそうな様子でした。

ところが、9月も半ばを過ぎた頃、柳沢さんからお電話をいただいたのです。
「松尾さんと二人でもみじ市に参加します!」
予想もしていなかった展開に嬉しいやら驚くやら! 柳沢さんのその言葉を聞いた瞬間、胸がドキドキしたのを覚えています。

さて、今回お二人がもみじ市のために作ってくれるのは、リトルプレス! 柳沢さんと松尾さんが二人で作るリトルプレス! 
「二人とも自分たちでリトルプレスを作って販売してきた経験があるので、やっぱり読み物を作ろう、ということになったんです。原点に還るというか。せっかくもみじ市のために作るんだったら、本屋さんで流通する本ではできないことをやってみよう、遊んでみよう、ということになって。完全に手作業のアナログ仕様で、色遣いもキテレツなものができています。作っていて本当に楽しかった!」

Konomiyuki2

先ほど、松尾さんがリトルプレスを作っていたことは書きましたが、柳沢さんもかつて『Siesta!』という“伝説の”リトルプレスを作っていたのです。そんな、乙女リトルプレス界の先駆けとも言えるお二人が作るリトルプレス、いったいどんな内容になるのでしょう?

「テーマは『旅と洋服』です。『旅と音楽』でなくてすみません(笑)。もともと二人とも服が大好きで、外国を旅しても、国内を旅しても、必ず古着屋さんに立ち寄るんです。旅で出会った古着やパーツを使ってリメイクをしたり…。そんな時のおしゃべりの延長で、じゃあ『旅と洋服』をテーマにしようかという話になったんです」

そう、お二人にとって、旅と洋服は切っても切れない間柄。大好きなテーマを掲げて、柳沢さんと松尾さんが制作するリトルプレスは、言葉とイラストと、さらにお二人のセンスがどのように化学反応を起こして、どのような本になるのか? うーん、これは楽しみすぎますね。こんな貴重な作品を手に入れることができるのは、もみじ市ならでは。もちろん、当日、お二人は並んでお店番をしていらっしゃるので、ぜひお二人の姿を探してみてくださいね!

*柳沢小実さん・松尾ミユキさんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

両面2色刷りのガリ版新聞紙のようなリトルプレスを発表します。

Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

「旅」というテーマに「洋服」をからめて、旅先で見かけた服装や、それぞれの国で着たくなる洋服、パリの蚤の市の古着屋の話などを載せています。

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

今回は多摩川という開放的な空間で、たくさんの人と交流しながら楽しみたいです。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

お散歩ついでにぶらりと寄るような感じで、広い空の下思い思いに過ごしてください!

*さて続いては、憧れのあの歌声がもみじ市に! みなさんに「愛」を届けにやってきてくれます!

|

中川ちえ「トークトリップ」(26日)

Chie

最近、中川ちえさんに会うたびに、僕はこう言うことにしている。
「ちえさん、小説を書いてください」

ちえさんの文章が好きだ。ちえさんが寄稿した書籍や雑誌があることを知ると、取る物も取り敢えず、ちえさんの文章から読むことにしている。

まず、出だしがとっても好き。ありきたりな説明的な要素はなく、「すっ」と懐に入ってきて、最初の一文だけで情景が浮かんでくるような文章。その一文があるからその後に続く文章のリズムは約束されたようなもので、心地良いテンポのなかで読み進んでいくと、自分が見たことのないはずの風景や、日常の中の甘酸っぱい匂いが漂ってくる。結びでは、出だしの文章の伏線がさりげなく効いていて、良質の短編小説を読み終えた時のような、なんとも言えない余韻を残す。

ちえさんが愛して止まないものたちと、その作り手たちへの思いを綴った近著『ものづきあい』(アノニマス・タジオ)のなかに、「鰹節削り」と題されたエッセイがある。このエッセイは、こんな風に始まる。

「近所の魚屋さんに、黒白のブチで目つきの悪いノラ猫が住みついている。ポカポカ陽気ののどかな日にはウチの庭までやって来て、好きな場所で奔放に寝そべり、日向の心地よさを堪能していく。」(P142より引用)

そして、終わりはこう。

「あの黒猫たちにこの味を覚えさせてしまったら大変だ。削る音がするたびにやってきて、せがまれながらせっせと削り節を作らなければならない羽目になる。自由に暮らしているように思える猫を見ていて見習うこともあるけれど、この削り節の味はそう簡単に教えるわけにはいかない。」(P161-162より引用)

やっぱり僕は、ちえさんの文章を読む度に、ちえさんが書いた小説を読みたくなるのだ。ちえさん、いつか僕の夢を叶えてください!

現在ちえさんは、エッセイストのほかに、生活雑貨を集めたお店「in-kyo」店主としての顔も持っている。in-kyoに行けばちえさんに会えるわけで、ちえさんはいつも、たくさんの人に囲まれている。

みんながちえさんと会いたいのは(飲みたいのは?)、ちえさんの穏やかで、だけど楽しい人柄に触れたいのはもちろん、ちえさんとおしゃべりをしたいからだと思う。ちえさんの書く文章と同じく、ちえさんの話す言葉は、会話をした相手に幸せな余韻を残す。ちえさんとおしゃべりをした人は、みんな元気になって、家へ帰っていくのです。

さあみなさん。もみじ市では、ちえさんとおしゃべりをするようなつもりで、ちえさんが紡ぎ出す“言葉”をお聞きくださいね。もみじ組のクリエイターたちを迎えて、どんな話が飛び出すのかは、当日のお楽しみ。でも、ひとつだけ確かなことは、もみじ市への旅から帰る頃、ちえさんとおしゃべりしたあなたは、きっと元気になっているでしょう。

<中川ちえトークトリップ>
日時:10月26日日曜日 12:15~
場所:川を背にしたステージにて

*中川ちえさんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

前回の「お話の会」に引き続き、「トークトリップ」と題して今回もしゃべります!

「旅するようにしゃべりたい!」

そんな私の願いを叶えてくれるお相手はもみじ市メンバーの面々。
tico moon 影山さん
オカズデザイン料理長 吉岡知子さん
手紙社代表 北島さん

旅先でいろんな人に出会って輪が広がっていくように、お一人ずつ会話に加わって頂いて、最後には4人でお話をする予定です。

Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

トークトリップの他に、いつか旅してみたいと思っている徳島で、珈琲焙煎をされている「aalto coffee」さんのコーヒー豆を販売します。お買い上げのお客様にはコーヒーと音楽が好きなaalto coffeeの店主・庄野さんと私が書いたコラムのミニミニリーフレットを差し上げます。

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

実はわたくし、事前に現地を見ぬまま、当日を迎えます。
だから「河川敷」と聞いて、川の匂いと原っぱのような景色を勝手に想像しているのですが、まさにそれは出発前に旅先へ思いをめぐらせているときのような気分なのです。
当日は新鮮な気持ちでワクワク感を味わいたいです。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

今まで花市・もみじ市が行われていた泉龍寺にはいつも気持ちの良い空気が流れていました。場所が変わってもきっとそれは変わらないはず。

空を見上げて、深呼吸してー。

そんなゆったりした心地で楽しんで頂けたらと思います!

*さて続いては、な、なんと、ラジオから毎日のように流れてくる歌声がもみじ市に! その歌声は、あの雲のように、空高く舞い上がっていくでしょう。

|

tupera tupera「船を作って旅にでよう!ツペラ ツペラのボンボヤー ジュ ワークショップ」(25日)

Tupera

大変長らくお待たせ致しました! みんな大好き、tupera tuperaのワークショップが、満を持しての大登場ですよ!

tupera tuperaと言えば、ご存知、亀山達矢さんと中川敦子さんとのご夫婦ユニット。数々の絵本や工作の本を出版、布小物や木工人形も手がけ、最近では「子育てをしながら働く大人」の代表(?)として雑誌にも登場する、まさに日本を代表する大人気イラストレーターなのです。おふたりが生み出すキャラクターや作品は、みんな、愛嬌があって、とぼけていて、憎めなくて、可愛いヤツらばかり。どこからそんなアイデアが出てくるのだろうと、いつも感動してしまうのです。

前回の花市では、亀山さんがイラストレーターの福田利之さんとタッグを組み、ボールを投げて的に入ったらおふたりの作品が当たるという、人気のイラストレータ二組による、前代未聞の“おしゃれ的屋”を企画してくれました。この「的屋 カッパメ・ボールイン」は大繁盛。決して易しいゲームではなかったのですが、花市が終了するころには、ほとんど作品がなくなってしまったのです。

さて今回。“アイデアが歩いている”ような tupera tuperaのおふたりがどんなワークショップを考えてくれるのか、私たちは心待ちにしていました。そしておふたりが考えてくれたアイデアは…。さあ、みなさん、tupera tuperaと一緒に船を作りましょう!

子どものころの図画工作の時間を思い出してください! 自分自身の手で、粘土や紐や紙などを新しい何かに変えてゆく喜び、嬉しさ、夢中になる気持ち、出来上がったときの満足感、またはがっかりした思い。そんなワクワクを皆で感じるワークショップをtupera tuperaが行ってくれますよ! 材料は、段ボールやラップの芯、ペットボトル、卵の入っていた容器など、どこにでもある、だけどゆくゆくは捨てられてしまう運命のもの。それらの材料にもう一度光を与えようではありませんか。材料は、その場にご用意してありますので(もちろん持ってきていただいてもいいですよ!)、自由に思い思いの船を作り上げてください。自分だけの船が完成したら、ビニールシートの大海原へ向かって、いざ出航です!

tupera tuperaのおふたりは、全国でさまざまなワークショップを開いています。それらはほとんど、どこにでもある素材を使ってテーマに沿ったものをつくってもらう、という“作品”なのです。例えば、街を作るというワークショップでは、不思議や不思議、沖縄では沖縄そっくりの街ができ、福岡でつくるとやっぱり福岡そっくりの街ができ上がったといいます。さて今回、もみじ市ではどんな海原が出来上がるのでしょうか? それは、当日お越し頂いたあなたのアイデア次第です。

さあさあ、みなさん。大人気のイラストレーターおふたりと直接工作を楽しめる貴重な機会をどうかお見逃しなく。もみじ市限定の、tupera tuperaとあなたとのコラボレーションにぜひ参加してくださいね。ちびっこもおとなも、みんな集まれー!

<ワークショップのご案内>
日時:10月25日(土) 11時00分~16時00分
参加費:500円(当日のお支払い)
※参加ご希望の方は、直接、tupera tuperaのワークショップスペースにお越しください。
※ワークショップは、上記の時間帯の中であれば、お好きな時間に参加していただけます。

*tupera tuperaのお二人に聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

段ボール箱やいろいろな材料を使って、船を作るワークショップをします。
船のデザインや色、形は自由です。今すぐ旅に出たくなるようなステキ な愛船を作ってください!
船が出来上がったら、ブルーシートの大海原に浮かべて飾ります。
みんなの船がたくさん並んで、イベント終了時にはどんな賑やかな海が出来上がるかとても楽しみです。

Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

自分が「こんな船にのって、旅をしたい!」と思う船を作ってください。

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

広く開放的な場所でのもみじ市。気持ちよく楽しみたいです!

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッ セージをお願いします!

初日25日の、11時から終了まで誰でもいつでも参加できる ワークショップです。ぜひ一緒に楽しみましょう!

*さて続いては、圧倒的なヴォーカルとシャープなギターが聴く者の胸を打つ、あのお二人の登場です。いやあ、ライブが素晴らしいのです!

|

uzura「靴と小物屋」(両日)&「キノコ狩り 食べられません」(26日)

Uzuramame

そこには、二足の靴が置いてありました。一足は真新しい靴。ひと針ひと針の縫い目がくっきりと見え、“人の手”によって施された息づかいを感じます。そして、もう一足は履きこまれた靴。時を経て、使い込まれた革でなければ“醸し出せない”風合いと色は、なんともいえない存在感を放っていました。

先日、上北沢の「カモシカ」で行われたuzuraの展示。「醸し」がテーマというだけあって、とっても素敵な醸され具合の靴と新しい靴との対比が楽しい展示でした。uzuraの高橋収さんと高橋宏美さんが靴作りで大切にしているのは「履けば履くほどよくなる靴」、「時がたつとどんどん味がでてくる=醸されてくる靴」。だから、主役は、履き込まれた靴。手に取っている人々はみな、時を経て行くとこんな感じになるのかと、興味深そうな眼差しで見つめていました。そういう私も現在、uzuraの靴を愛用中。これからたくさん履いて、毎日の歴史を刻みながら、徐々に醸されていくのを楽しみにしているのです。

uzuraは2004年から活動をはじめた手づり靴屋さん。現在は千葉にある工房で日々靴を作っています。3回目の出店となる今回は、昨年のもみじ市以来1年ぶりの参加。履き手に合わせて、ひとつひとつ丁寧に作られる作品のため、もみじ市当日は受注のみの受付になりますが、試し履きは思う存分できます! たくさんの種類の靴を持ってきてくださいますので、この機会にぜひお試しくださいね。靴の完成までは気長にお待ちいただくことをご理解いただきたいと思うのですが、“そういえば…”と思った頃に嬉しいお知らせが来るのも、予期せぬプレゼントがやってきたようで、また嬉しいものですよ。

そして今回、じつはuzuraのお二人は新たな2つの挑戦をしてくれます!

まずは、当日試し履きをしていただいてサイズが合えばその日に購入、お持ち帰りいただくことのできる“モカシン”を数量限定でご準備してくださっています。こちらは今回のもみじ市のテーマである「旅と音楽」に合わせて、明るく元気なデザイン! これからのシーズンにぴったりの、歩きやすくて楽しいカラーの靴です。もみじ市でそのまま履いて帰ることもできますので、ぜひぜひお見逃しなく!

Mokasin

そしてもうひとつ、uzuraの収さんによる革のキノコづくりのワークショップ「キノコ狩り 食べられません」を行います! 先日の展示で何やら気になるキノコが入口に生えている…と思ったら、なんと収さんの作品でした! こんなに楽しい作品ならば、これはぜひもみじ市でこのキノコを作るワークショップを!と、お願いしたところ快く引き受けてくださったのです。ぜひ皆さんの楽しいアイディアで、キノコ狩り(キノコ作り)を楽しんでみてくださいね。こちらは26日の12:00~15:00の間、随時行っていますのでお気軽にご参加ください。

Kinoko

もみじ市では、多摩川の河原を踏みしめるuzuraの靴と、原っぱににょきにょきっと生えているキノコをどうかお見逃しなく! uzuraワールド満載ですよ!

<ワークショップのご案内>
日時:10月26日(日) 12時00分~15時00分
※所要時間は30分前後のワークショップです
※随時行っておりますのでどなたでもご参加いただけます。

参加費:1000円(当日のお支払い)
持ち物:よくきれるハサミ、ボールペン、エプロン

*ワークショップの流れ
型紙を受け取る(作り方のしおりをお渡しします)

革を切る

のりで貼る

できあがり!(着色したい方は色をつけられます)

*uzuraに聞きました

Q1:今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

uzura初のこころみ! モカシン(もみじ市限定カラー)を事前に作って持っていきたいと思います。当日は履いていただいてサイズがあえばそのままお持ち帰りいただけます。
定番の靴も持って行きます。こちらは通常通り、受注制なので完成までしばらくお時間をいただきます。ごめんなさい。
小物は布と革のシンプルなトートバッグなどなど予定しています。

Q2:「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

旅と音楽というのは心踊る元気の源だと思います。今回作るモカシンはそんな時におともできたらいいな、と思って作りました。

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

場所がはじめての所なので、どうんなふうになるかわかりませんがなるべくたくさんのお客さまと言葉を交わせたらいいなと思います。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

河川敷でゆったりした気持ちで楽しんで、にや~っとしながら帰っていただけたらうれしいなと思います。

*さて続いては、みなさんお待ちかねの、ライブをしてくださるアーティストの登場。ひとりめのご紹介は、なんと、あのギタレレを抱えた歌姫の登場です! どこまでも届きそうな澄んだ歌声をお楽しみに!

|

チームDOM.F..「花」

Sakota

秋はもみじ、春は花。

イベントの名前にこんな言葉を使う私たちは、無意識にこの人のことを必要としていたのだろう。

いつも気になっていた、私たちが住む町の花屋さん。個性的な花ばかり並んでいるし、店内はジャングルのように木の枝やドライフラワーで飾られている。たまたま友人に花を贈る機会があったとき、この花屋さんDOM.F..にお願いをしてみた。以来、花を贈るときはもちろん、部屋をちょっと飾りたいときも、お正月の飾りも、自分たちの結婚式までも、花に関することはすべてこの人にお願いするようになった。

そのくらい、私は彼が選ぶ花、組み合わせのセンス、アイディア、そして、彼が持つ「他と違うことをやりたい」「人をびっくりさせたい」「人を喜ばせたい」という気持ちに惚れている。すごいと思う。

もちろん、もみじ市、花市の装飾も、彼らにお願いしている。初めてのもみじ市の時からずっと。

DOM.F..のオーナー・迫田憲祐さんや神田で花屋を営む相野田裕基さんを始めとするチームDOM.F..は、毎回、豪快ではっと目を引く華やかな装飾で、会場をひとつにしてくれる。最初のもみじ市のときは、そこに落ちていた落ち葉をモチーフに、今年の花市のときには、メインステージを、2階ほどの高さから滝のように流れ落ちる白いカラーの花と黄色いモッコウバラの爽やかな演出で飾ってくれた。今やもみじ市、花市のシンボルとなっている「手紙の木」も彼らの作品で、毎回趣向を凝らしながら彩られるそれは、みんなを見守るように空高くまでそびえ立っている。

心配性だし、なんだかバタバタと慌ただしい私たちは、ちょっとした時間に迫田さんのお店を訪ねては、「今回どうする?」「こんなことをして欲しいんだけど…」と、迫田さんに不安をなげかける。すると迫田さんは「ふーん、わかった」「いいよー」「まあ、どうにかなるでしょ」と、短い言葉で答えてくれる。その言葉に、私たちはいつも救われる。おそらくご自身は、その後ずっと考え、悩みながら、私たちをどう驚かせようか、どう喜ばせようかと、作戦を練ってくれているのだろう。そしてフタを開けてみると、いつも想像以上の素晴らしい結論を出してくれている。そして、きっと今回も…。

今日、いつものように、迫田さんに会いに行った。するとこれから山に行くのだと言う。「ちょっと行き詰まっててね。山に行けば何かが見つかる!山だよ山!」。

迫田さんたちが山から帰ってくるころにはきっと、あの広い河原を一つにする素晴らしい結論を見つけ出しているに違いない。入場口からステージに至まで、会場を華やかでダイナミックに彩る、みなさんをあっと驚かせるような演出を。

Sakota2

私の町には、大好きな花屋さんがある。出掛けるときはいつもわざわざそのお店の前を通る。そして彼の姿を探す。姿を見つけたら、花のこと、町のこと、友達のこと、たわいもない話をして「じゃ、また!」と帰る。そんな暮らしができることに、小さな幸せを感じている。そして、その花屋さんと一緒に、大好きなもみじ市が開催できることを、とても嬉しく思っている。

*チームDOM.F..・迫田憲祐さんに聞きました?

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

ヒミツ。まだ決めてません。

Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

ナイ(笑)。

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

空と遊びたい。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

旅! バンザイ!

*続いてご紹介するのは、あのぽっこりかわいくて履きやすい靴を作るお二人が、もみじ市に帰って来ます! 今回は、ワークショップもありますよ。さて、何をつくるのでしょうか?

|

いぶきみのり「縫いもの」

Ibuki2

あの夏の日に、恋をしてしまったのです。

僕が恋をした相手は、今年の夏、経堂のROBA ROBA CAFEの中にいたカブトムシ。壁に掛けられた真っ白なTシャツの上に、それはとまっていました。

このカブトムシの生みの親こそ、いぶきみのりさん。いぶきさんが“縫いもの”によってTシャツに描いたカブトムシは、大胆不敵で、愛嬌があって、かわいくて…。見る者の目をとらえて離さない魅力を放っていたのでした。僕が見た時は残念ながら(当然ながら)、カブトムシTシャツの引き取り手は決まっていて、たいそう悔やんだのですが、あきらめの悪い僕はいぶきさんに無理をお願いをして、新たに作ってもらうことに。せっかくだからカブトムシとは違う昆虫をと、いぶきさんが作ってくれたTシャツには、トンボとちょうちょが飛んでいたのです! どうです、素敵でしょう?(はっきり言って自慢です)

Ibuki

ROBA ROBA CAFEでのいぶきさんの展示は本当に素晴らしいもので、さまざまな素材(100年前のリネンも!)を使って作られる帽子や洋服やバッグなど、すべての作品が、縫い目のひとつひとつに至るまで、いぶきさんにしか作れない、いぶきさんの世界。ユーモアがあって愛くるしくて、身に着けた者を幸せにしてしまう、抱きしめたくなるような作品たち。実際、みんなで着てみたら、ほら、このかわいさ!(いちばん上の写真)

小さな時から縫いものが好きだったといういぶきさん。小学校の時に、ズック袋を作る、という課題が出された時も、ひとりだけみんなとは違うものを作っていたそう。あまりにも自由な彼女のものづくりの息吹は、すでにその時から芽生えていたのかもしれません。

いぶきさんの作品の中には、はぎれなどをつなげて作るものも多いのですが、そのような作品を作る時、いぶきさんは、先の見えない面白さがあるといいます。また、こうも言います。
「つじつまが合えばいいと思っています」
いぶきさんがここでいうつじつまは、本来、「辻」(裁縫で縫い目が十文字に合うところ)と「褄」(着物の裾の左右が合うところ)のことで、双方とも「合うべき道理」を意味します。言い得て妙。いぶきさんの作品は自由奔放でありながら、着地がピタッと止まった、“道理の合った”作品のような気がするのです。

さあみなさん、もみじ市では、いぶきさんの手から生みだされた、世界にひとつしかない作品をぜひ手に取ってみてくださいね。そして、ぜひ身に着けてみてください。きっと、秋の空を飛びまわるトンボのように、自由で、幸せな気持ちがあなたに訪れるはずですから。

*いぶきみのりさんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

帽子、袋、服などです。

Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

「旅のお供帽」
「ヘッポコマーチが聞こえる帽子」
まだ思案中です…。

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

川がはこんでくる風に吹かれながら、いつもどおり、楽しく、ミラクルに、普通に、新しく、出会いたいと思っております。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

きっと愉快な出会いがありますよ。

*さて続いては、いつもみじ市の会場を天才的なセンスで彩ってくれるあの方の登場。今回はいつにも増して気合が入っているようですよ!

|

generaL STORE「リネンの服と旅する紙もの」(26日)

General

その扉を開けた瞬間、私の胸は高鳴り始めました。「うわ−!素敵…」。どこから見たら良いのか、何から手に取ろうか。ちょっぴり興奮状態。まあ、そう焦らずに…。そう自分に言い聞かせながら、目に映るものを端から手に取っては眺めて、また次を手に取って…と、いつまでも繰り返していたような気がします。

いや、少し違っていました。もう、その素敵さは、扉を開ける前からわかっていたのです。だって、その建物の様子や庭のしつらえが、まるでフランスの田舎町に佇む小さなお店のようで、とってもかわいらしく、魅力的だったのですから。

ここgeneraL STOREは、アンティークの雑貨や洋服を扱う小さなお店。私たちが愛して止まない「美しすぎるカフェ」、cafe la familleのお隣にある、あの素敵な雑貨屋さんです。

お店の中には食器から文具、アクセサリー、洋服や靴など、生活に関するありとあらゆる古いものが、ところ狭しと並べられています。オーナーの奥澤知恵子さんが、年に2回のアメリカへの買い付けの旅と年1回のヨーロッパ旅行で集めて来た、それはもう、私たちの心を掴んではなさないものばかり。「アメリカで暮らしていた頃のこと、みんな古い物を日常的に使っているんです。それが素敵だなー、と思って。その頃、古着屋さんでアルバイトをしていたのですが、その一軒家の古いお店が、まるで映画に出てくるような異空間で、初めて訪れたときにとっても衝撃を受けて。いつか自分がお店をやるなら、こんな店にしたいと思っていました。」

とくに、洋服が好きだったという知恵子さん。「アンティークのドレスなんかは、1800年代のものもあるんですよ。200年前ってすごいですよね! 長く残っているものって、それぞれに理由があると思うんです。そこに惹かれますね。そして、その時代を思い浮かべながら、どんな人がどんな風に使っていたのかな、と妄想するのが好きなんです(笑)」

長いアメリカ生活の中で培われた、豊富な仕入れ経験とノウハウを駆使して、ご自分がほんとうに気に入ったものをひとつ一つ足で探し、私たちに古い物の素敵さを教えてくれる、知恵子さん。

そんな知恵子さんは、ご自分で洋服のデザインから制作までもやられています。かつてフランスのブルターニュを訪れたときに衝撃を受けた、古いリネンの作業服。その縫い目の細かさや着心地の良さ、ざっくりしたデザインが気に入り、現在ではそこにアレンジを加えたオリジナルのデザインを制作するようになったそうです。

General2

そんな知恵子さんが、もみじ市に出てくださることになりました。ご自分で作られたリネンの服をはじめ、知恵子さんが旅をして集めて来た、古い紙や楽譜、郵便物や、ノルマンディで見つけたパーツから作った、アクセサリーも用意しているのだとか。

もみじ市の日、1日だけ現れる青空generaL STORE。私があのとき初めてお店を訪れた時のように、みなさんの心もきっと高鳴るはずです!

*generaL STORE・奥澤知恵子さんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

昔のフランスの庶民の普段着をイメージしたリネンの服です。古着を扱う仕事についてから、そのデザインの凄さに新しい服を作る意欲をなくしていた時、旅先のフランスで出会った1800年代の素朴なリネンの作業着に一目惚れしてしまいました。それ以来、100年以上経った今も残る服への思いは止まらなくなり、当時はなかったロックミシンを倉庫にしまい、縫い目の幅も小さくして試作を重ね、少しずつ今の作品が出来上がりました。少しお時間はかかりますが、昔のお針子さんになったつもりで一枚一枚心を込めておつくりします(基本的にフリーサイズですが、生地や丈が選べるものもあります)。

Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

 旅先で出会ったアンティークの服が始まりでしたから、この作品があるのも旅のおかげ!?です。そしてこの服達とまた旅に出ていろんなものに出会ってくれる人がいたら本当に嬉しいなと思います。そして作品ではないですが、夏の終わりのノルマンディで見つけた古いポストカードや地図、楽譜など今回の旅の思い出を少しおすそ
分け出来たらと思います。

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

 いつもは茨城なので普段なかなかお会い出来ない人達と出会うことがとても楽しみです。はじめての参加だし、はじめての場所、しかも川沿いなんて、私にとってはもう、とても楽しみな旅行です!

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

 こんなにも楽しいものづくり人たちが集まる市は他にないと思います。うちの店でも作家さんの作品を少し扱っていますが、手仕事で心を込めてつくられたものたちには不思議と惹きつけられる独特の凄いパワーがあると思います。是非手にとってそれを感じて欲しいです。そして毎日を幸せにする小さなヒントを沢山集めて、すっかり幸せになって帰りましょう!

*続いての方も、今回が初登場。彼女の自由な発想から飛び出す作品は、じつにユニーク!

|

アノダッテ「いも・くり・かぼちゃ・キャラメルぬったらできあがり! 」

Ano2

最近、やっと結論が出たことがあります。その結論とはこうです。
「彼女は、果物と会話ができるに違いない」
“彼女”とは、アノダッテのふじもとようこさん。結論とは、長きに渡って考えあぐねていた、アノダッテのスイーツのおいしさの秘密について。

2年前にはじめてアノダッテの存在を知って以来、我が家の食卓には、アノダッテのジャムを欠かすことはできません。言い換えれば、アノダッテのジャムを“食べ慣れて”いるわけですが、季節ごとに変わるジャムを食べるたびに、「やっぱりアノダッテのジャムはちょっと違うよね。なんでこんなにおいしいんだろう?」と家族会議が開かれるわけです。

また、こんなこともありました。今年の5月の連休に、富士山の西湖で行われたイベントで「出張アノダッテ」を行ってくれたのですが、イベントが終了したとき、ようこさんが、「みんなで食べてください」といって、ササッとデザートを作ってくれたのです。それは、余ったバナナに果物のソースをかけただけのものなのですが、それが、富士山の頂上まで飛び上がってしまうほどおいしかったのです!

こんなエピソードは数知れず。ようこさんが果物や野菜を駆使してお菓子も、飲み物も、すごく複雑なことをやっているようには見えないのですが、本当においしい。このおいしさの秘密を追求した結果、冒頭の結論になったわけです。

Ano3

ようこさんは、果物と会話ができるのに違いない。果物の「僕をこれくらい煮てくれたら美味しいジャムになりますよ」という声や、「これくらいの砂糖を加えたら、僕の持ち味がいちばん発揮できるんですけど」という声が聞こえるに違いないと思うのです!

そして、どうやら今回のアノダッテの出し物を見ていると、どうやらようこさん、野菜とも会話ができるようですよ。

みなさん、もみじ市では、アノダッテのようこさんに、存分に持ち味を発揮された、果物や野菜をぜひ食べてみてくださいね(もちろんジャムもね!)。今回はなんと、クレープも登場するとか。アノダッテのクレープ! パートナーのいなおかあきらさんが作る、焼きたてのクレープを片手に、多摩川の河原をお散歩してくださいね。

*アノダッテ・ふじもとようこさんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表しますか?

秋の味覚満載のジャムたちを!
いも・くり・かぼちゃ・いちじく・りんご・ランラララン!
もちろん、みんな大好き秋味チョコレート・も・ね。
ふだんのアノダッテにはないジャムばかり。
芋掘り・栗拾い・果物野菜狩り気分でたのしんでくださいね。
りんごはもちろんあんざい果樹園さんちのおいしいりんご。
ほくほくお芋は、ご近所鈴木農園さんのあまーいのを。
去年の花市で作った、お花を使ったロマンティックなジャムも、秋の果物で。
そしておやつは・・・
ただいまクレープ特訓中!(頑張れアノダッテくん!)
生クリームやカスタード、いちごにバナナのクレープももちろんいいけれど、ここはアノダッテらしく、シンプルに。
このクレープに、あまじょっぱーいキャラメルナッツクリームや、自家製栗クリームぬって川原歩きながら食べよう!
これからやってくる寒い冬にむけて風邪予防?!の温かい飲み物もできたらいいな。

Q2.「旅と音楽」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

大好きなtico moonの「Raspberry」なクレープ!

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

深呼吸たーくさんして、耳を澄まして、川の流れ眺めて、
気持ちよく、穏やかな二日間をたのしみたいですね。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

もみじ市当日と前日のみんなのスケジュールを作りましたよー!

前日の24日は・・・みんなで「てるてるぼうず」を作りましょう!
当日25・26日は・・・みんなで「素敵な思い出」作りましょう。

*さて続いては、もみじ市に初めて登場するジャンルの作家さんの紹介です。彼女が営むお店は、あの“美しすぎるカフェ”の隣にありました。

|

植松良枝「大人のポテサラサンド」(26日)

Uematsu

植松良枝さんのまわりには、いつもおいしいものがたくさんある。植松良枝さんと話をしていると、いつのまにかおいしいものの話題になっている。植松良枝さんはおいしい食べ方をよく知っている。そう、植松良枝さんは根っからの食いしん坊だ。

昨年の終わり頃、引っ越したばかりのご自宅に招かれたことがあります。ちょっとしたパーティーが開かれ、そこには植松さんがつくるおいしいものに溢れていました。まずはじめに前菜として出されたのは、カリッと焼かれたバゲットの上にカマンベールチーズとレーズンとフレッシュローズマリー。さらにちみつをとろりとかけて。それがもう絶妙においしくて、その瞬間、その夜のおいしいごはんはすべて約束された! と確信したのを覚えています。

きれいに整頓されたキッチン。機能的な道具。よく使うものは、さっと出し入れができる引き出しに。食器はスタッキングしやすいデザインで、きれいにそろえて食器棚へ。料理教室も開き、来客も多い植松家の台所は、いつ誰が訪れてもおいしい食べ物が用意できる準備が整っているのです。

料理研究家として、さまざまな雑誌や書籍で活躍中の植松さんですが、おいしいものへの探究心はとどまることがなく、海外への食べ歩き旅行も数知れず。大好きなベトナムやフィンランドに台湾…。1日に何件も食べ歩きをしては、おいしかった記憶を頭と胃袋と心に刻み付け、帰国してからその記憶をたどりつつ、自分のレシピへと蓄積していくのだそうです。

外国には豊かにあっても、日本ではあまり手に入らない素材もあります。そんなときは自分で作る! 植松さんは、ご実家のある伊勢原にいまでも時々通い、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に野菜づくりをしています。大好きなパクチーも空芯菜もみごとに育て、それを豪快に料理するのです。

手をかけすぎないけど、シンプルなだけではない。気取ってないけど、ありきたりじゃない。これまで訪ねた国々のおいしいエッセンスを取り入れた、植松さんのならではのお料理。そこには、ご本人のお人柄もプラスされて、「さあ、どんどん食べて食べて!」といわんばかりの、おおらかなおいしい味がするのです。そう、あのパーティのときも、次々だされるお料理をみるみるうちに平らげてしまいました!

そんな植松さんが、今回のもみじ市のためにご用意してくださるのは「大人のポテサラサンド」。なにが「大人」かというと…「じゃがいもは北海道のおいしいキタアカリ取り寄せ、マヨネーズは緑健のものを使うなど、素材にこだわります。そのポテトサラダを、ちょっと甘めのコッペパンにサンド。部活の後に食べた“懐かしさ”“昭和なかんじ”を再現します!」

そう意気込みを語ってくれた植松さん。気分は青春時代。放課後に友だちと並んで河原に座り、夕食までの空腹を満たす…。そんな、キュンと心に染み入るポテサラサンドが登場しますよ。

話は変わりますが、植松さんといえば、日本切っての晴れ女! 梅雨まっただ中に開かれたご本人の結婚披露宴の日。みごとなまでに青空広がる一日にしてしまったほどです。植松さん、ぜひ、もみじ市も晴れにしてくださいね! だって、植松さんの作るポテサラサンド、おいしく食べたいですから!

*植松良枝さんに聞きました。

Q1. 今回、もみじ市ではどんな作品を発表しますか?

ポテサラサンド。ポテトサラダをきっちりおいしく作って、懐かしのコッペパンにたっぷりはさみます!

Q2. テーマに合わせた作品があれば教えてください。

う〜〜ん 歩きながら食べやすいことでしょうか。。。

Q3. 新しい場所で開催されるもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

足下が草原(草)なので、一段とアウトドアな気分が味わえそうです。秋空の下、来場者やスタッフ、出店される方々との交流の時間を楽しみたいです。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします!

思い思いのピクニックスタイルで秋を満喫してください!

*続いてご紹介するこの方は、きっと魔法使い。「おいしくなーれ」と大きな鍋をかき混ぜると…。ほら、どんな野菜も果物も、甘くておいしいジャムになった!

|

より以前の記事一覧