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安部太一「陶器」

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何年か前に新しい暮らしをはじめるとき、必要に迫られて「とりあえず」食器を買いそろえました。それは大量生産された安価なもので、便利ではあったのだけれどあまりにも無機質で、食事をするときの気分も、なんだか味気ない気持ちになってしまっていることに気が付いたのです。だからあるとき、「とりあえず」で器を買うのは辞めようと思いました。お茶碗、小鉢、丸皿…それからひとつずつ食卓の器が変わっていきました。丁寧に手づくりされた器を使うとき、料理も喜んでいるように見えたし、なんといっても、おいしく感じるのです。そんな風にして、日々の食事を大切にしたいと思ったのです。

安部太一さんは島根県に工房を持つ陶芸家。今回もはるばる遠方からマグカップやお皿など、日常使いの食器を持って出店してくれます。

「好きで始めた仕事でも日々の生活や時間に追われて、つい、勢いで手を動かしてしまいそうになります。大概そうしてできたものは、 気の抜けたもので、手にした人にも伝わるようです。どんな時も心を込めて作っていたいと思います」

ろくろ、石膏型、手びねりなどで土を形作り、乾燥させてから800度前後で素焼き。その後、釉薬をかけて1,250度で本焼き。そして常温まで冷まします。それらの行程を丁寧に、根気強く続けることで、安部さんの作品は生まれます。

安部さんの作品の見るとき、青釉や黄釉、茶釉など、誰もがそのやさしい色合いに目を奪われるのではないでしょうか。それは、試行錯誤を重ねるうちに自然と生まれたものだといいます。安部さんはその色合いが生まれたわけを「陶芸で、情感溢れる絵画を描きたいのです」と説明してくれました。

その作品を、あなたの食卓にもそっと置いてみてください。試行錯誤を重ね、心を込めて作られた作品は、食卓をパッと絵になる風景に変え、毎日の食事をあたたかな気分で満たしてくれるはずです。

*安部太一さんに聞きました

Q1. 今回、もみじ市ではどんな作品を発表しますか?

日常に使えるマグカップ、ピッチャー、デキャンタ等
   
Q2. 今回のテーマに合わせた作品があれば教えてください。

異国の海に沈んだ宝のイメージ。いつもの作風で合うのではと考えています。

Q3. 今回はもみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

どんなもみじ市になるのかな… それが楽しみ。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

今年もまた夢のあるテーマで、作る自分も当日が楽しみです。会場でお会いしましょう!

*さて続いては、子供向けの本も、乙女向けの本も、通好みのレアな本も、どんな本も探し当ててしまう、古本探偵の登場です!

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