山口佳子「チェアーハント」
すでにさんざんお伝えしているので、ご存知の方も多いと思いますが、私たち手紙社は引っ越します。私たちにとってはちょっと広めで、私たちらしく「あれもしたい、これも楽しい」がすべて詰まった、欲張りな空間がいよいよ完成間近です。工事前から工事中、そして今日も(実は昨日引っ越しましたので)私たちの夢と期待を背負ったその場所に、何度も足を運んでいます。そして訪れるたびに次々と風景がかわっていく様に、わくわくした期待と楽しみを感じています。
私たちが訪れるたびに、彼女はいつも「おはようございます!」と笑顔で迎えてくれ、それからは無言でせっせと仕事に就く。ある時は、片手に電動ドライバーを持ち、ある時は長い床板を運びながら組み立て、またある時は、小さなかわいらしい飾り棚を作ってくれている。私たちの夢の箱を作り上げてくれている人。
今日ご紹介するのは、大工の山口佳子さんです。そう、手紙社の事務所を作ってくれているのは、女性の大工さんなのです。山口さんとの出会いは、もう2年以上も前になります。知り合いからの紹介で「女性の大工さんがいる」という話しを聞き、興味をもった私たちはすぐに彼女に会いました。その力強さと女性らしい繊細さを持ち合わせたお仕事ぶり、そして、その可愛らしい笑顔にすぐに彼女のことが好きになり、2年前の花市に出店してもらったのです。しっかりしていて、細やかな細工も施した、小さな飾り棚にもなるような2人がけのベンチは、1日ですべて完売してしまうほど魅力的なものでした。
それ以来、大きな作り物を考えるときには、いつも山口さんのことが頭にあった私たちは、手紙社工事にあたり、「彼女ならわたしたちの思いを形にしてくれると」山口さんにお願いすることにしたのです。その仕事ぶりは、デザインの意図や私たちの好みがしっかりと反映されているもの、丁寧で愛情がこもったものでした。
そんな山口さんが、もみじ市に再び参加してくれることになりました。作ってくれるのは、河原でひと休みできる小さなイス。
「多摩川の所々にちょっと休憩できる一人用の小イスを置いておきます。それを見つけた人は座って休んでもらい、気に入ってくれたら買ってもらえるようにしたいと思います。イスの宝さがしみたいな感じですね」
楽しさと、来る人への心遣いも忘れない山口さん。もみじ市の広い会場で、ちょっと疲れたときには、山口さんのイスを探してみて下さいね。そして、もし気に入って「買いたい!」という方がいらっしゃったら、近くにいるもみじ市スタッフに声をかけてくださいね。
ゆっくり休んで元気が復活したら、どうぞ再びもみじ市をお楽しみください!
*山口佳子さんに聞きました
Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表していただけるのでしょう?
一人がけの小さなイスをいくつか作ろうと思っています。
Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!
宝さがしに来た人々のちょっとした休み処になったらと思っています。所々に忍ばせておくので、探してみてください。気に入った方が「宝」にしてもらえたら、とても嬉しいですね。
Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
いろいろ見たり食べたり聞いたりして、多摩川で癒されたいです。
Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
きっとみんなが幸せな気持ちになって、自分だけの「宝」を探せると思います。ほけーっと散歩しながら遊びにきて下さい。
*さて続いては、あなただけのスペシャルなはんこをつくってくれる、あの方の登場です。それはとびっきりキュートで愛嬌たっぷりのかわいいはんこ。
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