甲斐みのり+藤田康平「言葉とお菓子の店」(10日)
『京都おでかけ帖〜12ヵ月の憧れ案内〜』(祥伝社)、『乙女の京都』(マーブルブックス)、『甘く、かわいく、おいしいお菓子』(主婦の友社)、『クラシックホテル案内』(KKベストセラーズ)。もみじ市ブログの読者の中には、この中の1冊は読んだことがあるという人が多いのでは? 雑誌や書籍での執筆のほか、「叙情あるものつくり」と「女性の永遠の憧れ」をテーマに雑貨の企画・製作を行うブランド「Loule」を主催し、乙女の心を刺激する文筆家の甲斐みのりさん。そんな甲斐さんが、もみじ市に初登場です! さてさて、いったいどんなものを販売してくれるのでしょう?
「かわいい包装紙や缶好きが高じて、お菓子が好きになりました。いつか自分でお菓子の缶を作ってみたかったんです」
で、実際に作ってしまったのです。甲斐さんオリジナルのお菓子缶を! お菓子を食べたあと、手芸用品入れとして使っていたお気に入りのローザ洋菓子店の缶。その缶の製造元を探し当てて連絡を取り、「オリジナルの缶を作って下さい」とお願いしに行ったのだとか。缶は職人さんの手作業で作られたものなので、細かな部分に手仕事の技が光ります。蓋にはどんな使い方をしてもうるさくならない、トゥーシューズをモチーフにしたかわいらしいイラスト。描いてくれたのは、イラストレーターの網中いづるさん。白と黒の配色もシックでいい感じです。
でも、空っぽの缶を販売するわけではありません。ここで頼もしいパートナーが登場! 甲斐さんのお友達で、グラフィックデザイナーの藤田康平さんが、缶の中身を担当します。
缶の中身はもちろんお菓子。大きなクッキーです。グラフィックデザイナーの藤田さんがなぜクッキーを? それは、藤田さんがニューヨークに住んでいたときに出会ったクッキー屋さんがきっかけなのだそう。自転車かスケボーで買いに行くとおまけしてくれるおいしいクッキー屋さん。大きなクッキーが積んで売られているビジュアルも気に入って、気が付けば毎週買いにいっていたとか。日本に帰ってからも食べたいと思ったけれど、同じようなサイズ・味のクッキーは売っていない。ならば自分で作ってしまおうと、いろいろなレシピを参考にして研究したのです。そして、ようやく出来上がった、ニューヨーク仕込み(?)のクッキーをひとくち食べ、「とってもおいしいから、お店をやったほうがいいよ!」と、藤田さんにアドバイスしたのが、他でもない甲斐さん。
そうです。甲斐さんの缶の中には、藤田さんが改良に改良を重ねたお菓子が入ります。その正体は、直径10cm以上はあろうかという大きさでしっとりとした食感がおいしい「チョコレート・チョコレートクッキー」と、穀物の香ばしさが鼻を刺激する「オートミールレーズンクッキー」!
そしてさらに…
お菓子を包む包装紙には甲斐さんの言葉がちりばめられていて、それを藤田さんがタイポグラフィのようにデザイン。「言葉の宝さがしをしてほしい」と、どこから読んでも意味が読み取れるようになっているのだとか。
まだまだ終わりませんよ。
用意される60個のお菓子の缶には、甲斐さんが手書きした、ひとつひとつ違うメッセージが入っています。どんなメッセージかは、買った人だけのお楽しみ。
「日本語の“かわいらしさ”を表現できれば良いなと。文字だけだけど、飾りたくなるようなカードにしたいと思っています」
「缶はお菓子を食べたあと、使い方を考えて宝もの入れにしてほしいです。ぜひ、もみじ市で見つけた宝ものを入れて下さい!」
オリジナルのかわいい缶に藤田さんのアメリカンなクッキー。甲斐さんのメッセージカードも付いて盛りだくさん。この組み合わせは、もみじ市だけでしか買えません! 販売数は60個です。お見逃しなく! (上の写真は缶と同じ絵柄のエコバッグ。こちらも販売予定です)
*甲斐みのりさんに聞きました
Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表していただけるのでしょう?
子どもの頃から、お菓子の包み紙や箱が大好きだった文筆家・甲斐みのりが、缶職人さんに依頼してつくった理想のお菓子缶。その中に、お菓子つくりが得意なグラフィックデザイナー・藤田康平特製の焼き菓子と、ひとつひとつ違った「言葉」を詰め込みます。ふたをあけて、どんな言葉がでてくるかは、お楽しみ。言葉を読みつつ、焼き菓子をつまみ、お茶の時間を過ごしてください。言葉の中に、新たな宝物を見つけていただければ嬉しいです。
Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!
私は子どもの頃、お菓子の箱や缶を、宝もの入れにしていました。今回、焼き菓子や言葉を詰め込んだ缶も、中身のお菓子を食べ終えたあとは、切手・便箋・アクセサリー・手芸洋品・ガラクタなど、見つけ出した宝ものを詰め込む「宝箱」にしていただければと思います。
Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
初めて参加させていただくもみじ市。言葉うりと、お菓子売り。子どもの頃に憧れていた夢が同時に2つも叶うので、準備から楽しみたいです。他の出店者さんや、お客様ともいろいろお話しもできれば嬉しいです。10日のみの参加ですがよろしくお願いいたします。
Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
宝ものってきっと、「もの」だけではなくて、そこに漂う季節感や、出会いの中にも転がっているはず。ぜひ、特別な宝ものを見つけてください!
*さて続いては、時間が“醸す”あの飲み物をひっさげて、あのチームが登場。もみじ市名物をお見逃しなく!
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