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桑原奈津子「"喫茶・青空珈琲"のお菓子」

Kuwahara

あの人がつくる焼き菓子のおいしさ。初めていただいたときの衝撃は忘れることがありません。そしてその後なんどいただいても、同じようにその感動は押し寄せてくるのです。「やっぱりおいしい!」「やっぱりこの方はすごい!」と。

あの人とは、桑原奈津子さん。粉ものを扱うお菓子やパンなどを得意とし、『かんたん、おいしい 米粉のお菓子』『まいにち、ホームベーカリー』(ともに主婦と生活社)、『ピクニックの楽しい時間』(PIE BOOKS)など、数々の著書を出されている、人気の料理研究家です。

桑原さんが提案するお菓子は、どれも気取らず、昔からあるような懐かしさや、お母さんがおやつに作ってくれるような、手のぬくもりや温かさが伝わるものばかり。指でぎゅっと押しつぶした跡を残したソフトクッキー、2つのスプーンを使ってまあるく整え、ぷっくらと膨らんだドーナツ、ころころとまんまるにころがしたスコーン。それは「お菓子って、おいしいだけでなく、楽しくないとね」と伝えてくれているような気がします。

そしてもうひとつ嬉しいのは、どれもつくり方が簡単なこと。お菓子づくりといえば、分量を精密に量り、いくつもの工程をふんで、どの程度混ぜるか、どうやって混ぜるか、どの程度寝かせるかなどを丁寧に行わないといけない、という固定観念がありました。でも、桑原さんが紹介するお菓子は、材料や工程数がとてもシンプル。前出の著書『かんたん、おいしい 米粉のお菓子』では、編集として本づくりにお手伝いさせていただいたのですが、つくる工程を横で見ていると、「え、こんなに簡単にできるの!?」「そうか、これでいいんだ!」と、驚くような場面に何度も遭遇しました。それでいて、「粉」を知り尽くした桑原さんならではの配分加減と材料の組み合わせで、粉そのものの味わいや、ほろほろ、さくさく、しっとりとした食感や口どけが存分に発揮されていています。それらは「焼き菓子っておいしい…」と、しみじみと感じさせるものばかり。お菓子づくりってもっと身近なものなんだ、と教えてくれました。

もみじ市には第1回目から参加してくださり、いつもは本の中でしかみることができない、嬉しいほどにおいしいお菓子を用意し、シンプルで清楚なラッピングととも販売されていた桑原さん。でも本当はとっても恥ずかしがりやで、人前に出るのが大の苦手。毎回お声をかけるたび「今回はどうしようかな…大丈夫かな…」と悩み、ぎりぎりまで考えて、最終的に参加という結論を出して下さっていました。ご自宅でお一人で作っているのですから、どうしても数に限りがあります。そのうえ、参加は1日のみ。桑原さんのお菓子をいただける方はほんとうに限られた方だけだったのです。

ところが昨年のもみじ市が終わった直後、ふと、こんなことを話してくれたのです。「次は喫茶のお菓子をやろうかな」と。「え!」と驚く私たち。来年も出て下さるんですね。それからずっとずっと考えてくれていたのでしょう。今年のもみじ市の正式な参加のご連絡をいただいた際、いままでないほどにきっぱりと、こんなご連絡をいただいたのです。
「今年は、お持帰りではなく、喫茶方式で参加したいなと思っております。もともと飲み物だけで参加する方がいらっしゃったら、その方と組ませていただけたら良いのかなと思ったり…」
桑原さんの喫茶店! 青空の下の喫茶店! なんて素敵なんでしょう。
「あの方は今回も出られるんですか?」と桑原さん。「もちろん出ますよ。コーヒーで」と私。「……!」。つまり、ご一緒に、コーヒーと焼き菓子を出す喫茶店ってことですか!? 

そしてそして、こんなに贅沢な、夢のようなコラボレーションが実現することになったのです! コーヒーをいれてくださるのは、そうあの方。今回はあの方も1年前からなにやら構想を練っていたのだと言います。会場に来て下さった方、少しでも多くの方々に楽しんでいただけるような企みを。そしてその思いと桑原さんの思いが重なったとき、なんとも幸せな喫茶店が多摩川の河川敷に誕生することになったのです!

もみじ市まであと2日。台風が去ったあとの会場には光が降り注いでいます。まるで太陽も、もみじ市の最高の舞台づくりをお手伝いしてくれているかのように。

*桑原奈津子さんに聞きました

Q1. もみじ市ではどんな作品を発表しますか? 

『あの人』のコーヒー店、"喫茶・青空珈琲"のお菓子部門です。珈琲と一緒にいただく、小さなお菓子をお出しします。予定では以下の3種類です。

一."喫茶・青空珈琲"のためのレシピで、ラム酒漬けドライフルーツと胡桃がぎっしりの
「フルーツケーキ」

二.11月発売予定の著書"チーズケーキとチーズのお菓子"から、今回のためにアレンジした
「チェリーとチョコレートのチーズケーキ」

三.著書"やさいお菓子・くだものお菓子"より、珈琲に合いそうないつもの
「バナナの全粒粉スコーン」

Q2.「宝さがし」のテーマに合わせた作品があれば教えてください。

どのお菓子を選ぶか、どなたがいれる珈琲が手元に来るのかで、味わいざまざま。組み合わせを、宝さがしのように楽しんでいただけたらと思います。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか? 

もみじ市は初回から参加させてもらっているのですが、今回は初めて一人ではなく、ある方たちと一緒にお店を出すことになりました。初の試みに、私自身とてもワクワクしています。そして今年は、2日間出店しますよ。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします! 

"もみじ市"は、まさに宝箱。くまなくまわって、たくさんの宝を探して下さい。

*もみじ市まであと2日。次はいよいよ最後の出店者のご紹介です。“喫茶・青空珈琲”のコーヒーをいれてくれる方。待ちに待った、あの方のご登場です!

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