« オカズデザイン「レモネード & ビール屋」 | トップページ | 栗コーダーカルテット「ライブ」(11日) »

アノダッテ「秋とおやつと…」

Yoko

「くだものに元気がなくなるとわたしも元気がなくなっちゃうんだなーって、今年はじめて気づきました…」
彼女は、こう語りました。彼女とは、アノダッテのふじもとようこさん。昨年のもみじ市のブログで、僕はようこさんのことを、「くだものと会話ができるに違いない」と書きました。どうやら、それは本当のことだったようです。

もみじ市が近づいてくると、僕はようこさんとたくさん話をします。たくさんのメールをやり取りします。「今年のもみじ市ではどんなものを出そうか? もみじ市にやってくるお客さまがどうしたら喜んでくれるのか?」と、いつもいつも、最後まで考えて、悩んでくれているのがようこさんです。

2006年に行われた第1回のもみじ市から数えて、今回で6回目。最初の時から変わらず、もみじ市のことをとっても大切にしてくれているひとりがようこさんです。でも僕は、今回ようこさんと話をしていて、恥ずかしながら初めて気づいたことがあります。そうか、ようこさんは、単に「ギリギリまで悩んでいた」のではなく、「ギリギリまでくだものの様子を見ていた」のだな、と。

ご存知のように、今年の夏は天候不順で、野菜やくだものの生育に悪影響を及ぼしました。また、これまでに比べて1か月近く開催が早くなったもみじ市の季節は、ちょっとしたくだものの端境期にあたります。そんななかで、ようこさんが語ったのが冒頭の言葉です。正直、ようこさんのこの言葉を聞いて、僕もちょっと元気がなくなってしまったけれど、それ以上に、ようこさんがつくる、ジャムやおやつのおいしさの秘密がわかったような気がしたのです。

ようこさん、あなたはくだものたちの声にいつもいつも耳を傾けていたんだね。ようこさん、あなたはくだものが大好きで、あなたがくだものを大好きな分だけ、くだものたちもきっと、あなたのことが大好きなんだね。お互いが大好きだから、お互いが協力し合って、お互いが良いところを出し合って、あんなにおいしいものが生まれるんだね。

みなさん。いま、このときも、ようこさんはくだものたちの声に耳を傾けています。ちょっと元気がないくだものたちだけれど、そこは大好きなようこさんのため、頑張って元気になってくれるはず! いつもに比べたら、ジャムの種類もちょっと少ないかもしれません。でも、逆に言えば、もみじ市で皆さんの前に現れるジャムやおやつは、元気いっぱいのくだものとようこさんが、力を合わせた結晶です。

Akira

今回は、もみじ市でしか手に入らないジャムのほかに、もみじ市初登場の焼きりんごがお目見えするかも! アノダッテの焼きりんご! 実現したら楽しみすぎますね。さあ、みなさん。今週末は、元気なようこさんとくだものたちに会いに(おっと、焼きりんごの盛りつけを担当するようこさんのパートナー・いなおかあきらさんもお忘れなく!)、河原にたたずむアノダッテの小さなお店までお越しくださいね!

*アノダッテ ふじもとようこさんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな“おやつ”を発表していただけるのでしょう?

秋の河原でたべたいおやつとジャムを。
ジャムは今年の夏の涼しかったことと、準備期間がちょうどくだものの秋休み中ということもあって、種類はいつもよりちょっぴり少なめだけれど、いつもと違った顔のジャムちらほら。はじめての岩手の山葡萄だったり、りんごはいつもより早めの種類の甘くてやさしいりんご。お砂糖の甘みではなく、りんごの甘みを感じられるまぁるいジャムになりましたよ。ほかにもいろいろ、ふだんのアノダッテにはないジャムばかり。
秋の栗・チョコ・南瓜もお鍋の中でコトコト中です。

Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

「宝さがし」?! それだけでわくわくしちゃう!
宝さがしはだいすき。
わたしは日々の生活でいつも宝さがしをしているって思うのです。
ご近所さんの畑の横を通るときも
八百屋さんの店先でもいつもいつも。
鼻をくんくんさせながらね。
だってわたしの宝ものたちはとーっても香りがいいから!
わたしの宝もの・・・
そう!「くだもの」たちは!

そんなわたしの宝ものたちは、ただおいしいだけじゃなくって、
わたしに季節を伝えに来てくれる大切な存在でもあるのです。
今は夏のくだものも終わりを告げ、秋の果物を待っているところ。
そんな中、あんざい果樹園さんに送ってもらえる甘酸っぱーいりんごであつあつ焼き林檎はできないかと計画中!(またご報告しますね)
この計画、うまくいけば河原においしい秋を告げるおやつの香りが漂うはず!?
もみじ市を楽しんでいる最中に、どこからかこの香りが漂ってきたら
くんくんくんくん、鼻をよーく利かせて、真っ赤な秋の宝ものを見つけにきてくださいね。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

いつものひとりっきりのアノダッテではできないこともふたりなら
影ながら支えてくれる事務局のみなさんがいてくれるから
喜びを分かち合えるもみじ組のみんながいてくれるから
来てくれるたーくさんのお客さんたちがいてくれるからできること
それを楽しみたいです!

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

わたしたちは去年のもみじ市にたくさんの宝ものをもらいました。
クレープの列に並ぶお母さんを待ちながら
クレープを焼き続ける彼を興味深々な様子でずっと見ていた女の子の
「こうやって一枚一枚丁寧に焼いてくれているんだねぇ」
という一言。
また、もみじ市が終わって数日後にお便りをくれたあるお客さまは、
虫が入ってしまったクレープを焼きなおす彼と
そのときそばにいた女の子との「また虫? 虫多いねぇ」という会話の中で彼がその子に言った
「うん、でも普段ここは虫の家で、たまたま今日僕らがここを使わせてもらってるからね」 と言ったやりとりを見て
「待っていたのはクレープの順番ではなく、あの言葉を聞くことだったのかもしれない」 と書いてくれました。

そこでふと気付いたのです。
もしかしたらこんな風に、誰でも誰かに小さくて大きな宝ものを簡単にあげることができるのかもしれないって。
だからみなさん! 今回のもみじ市のテーマは「宝さがし」です!
みなさんもこんな風にだれかに宝ものをプレゼントしてみませんか?
それはきっと河原中をぐるぐるまわってまた違う形でかえってくるのだと思うのです。
そんなふうに会場にいるみんなで宝ものの輪をつくりませんか?
そしてその宝をさがしに、もみじ市にきませんか?

*さて続いては、誰もが小学生の頃、吹いたことがある楽器を使って、ユーモラスで美しい旋律を奏でるあの方々をご紹介。そうです、あの4人組が、もみじ市にやってくるのです!

|

« オカズデザイン「レモネード & ビール屋」 | トップページ | 栗コーダーカルテット「ライブ」(11日) »