出店者の紹介

中川ちえ「喫茶・青空珈琲」

Chie_1

2か月にわたりみなさまに出店者・出演者の方々を紹介してきたこのブログですが、いよいよ88組目、2009年もみじ市の最終ランナーをご紹介します。87組の作り手たちがつないできたタスキを受け取るのは、皆さんお待ちかねの、中川ちえさんです。

ご存知の通り、ちえさんは、『ものづきあい』(アノニマスタジオ)や『おいしいコーヒーをいれるために』(メディアファクトリー)などの著書を持つエッセイストとして活躍しながら、生活道具店「in-kyo」の店主も務める方。エッセイストとしてもin-kyoの店主としても雑誌などのメディアに登場することも多く、忙しい日々を送られています。

そんな多忙な中でも、ちえさんが決して“やめない”ことがあります。それは、「旅」。ちえさんは、おいしいもの、魅力的な人、楽しいコトがあると聞けば、全国どこへでも飛んで行く旅人でもあるのです。

楽しくて、穏やかで、ちょっとおっちょこちょいで、笑顔が素敵な(菩薩のような微笑みだといつも思うのです)ちえさんのまわりには、魅力的な人が集います。いつでも、どこに行っても、ちえさんの周りには、笑顔があふれているのです。

さて、今回のもみじ市です。僕は、ちえさんに、今回のもみじ市でちえさんがやろうとしているアイデアを初めて聞いたときから、みなさんに早く言いたくてしょうがなかった! 明後日にもみじ市を控えて、やっと皆さんにお話しできることに安堵しています。今回、ちえさんがもみじ市のために考えた企画は、言ってみれば、これまでにちえさんがしてきた旅と、“ひとづきあい”の結晶です。

さあさあ、ちえさんを愛する皆さん、そしてコーヒーを愛する皆さん、よく聞いて下さいね。もみじ市では、中川ちえさんによる「喫茶・青空珈琲」がオープン。なんと、4人の“コーヒーマスター”が登場し、みなさまにコーヒーを振る舞います。その4人とはこちら!

市川草介さん(北海道「森彦」/ご自身が焙煎された豆を使ってドリップしてくれます ※11日のみの参加です)

庄野雄治さん(徳島「aalto coffee」/ご自身が焙煎された豆を使ってドリップしてくれます)

H.Kさん(都内某所で「I」珈琲店を営む/都内某焙煎店で焙煎されたブラジルの豆をたっぷり贅沢に使ってトロリと濃いコーヒーをドリップしてくれるそうです)

どうです、このメンバー? コーヒー好きには垂涎もの。いずれも、おいしいコーヒーをいれるために人生を賭してきた方々です。えっ? 3人しかいないって? ご安心を。4人目はもちろん、中川ちえさんその人です。ちえさんは、あの、京都のオオヤミノルコーヒ焙煎所の豆を使ってドリップしてくれますよ。

Chie_2

そして、面白いのはその仕組み。名づけて「ATM方式」。そうです、銀行のATM方式です。「喫茶・青空珈琲」のコーヒーをお求めのお客さまがお並びになり、ご自分の番になったとき、上記4人のうちのどなたか(誰か一人)がいれたコーヒーを飲むことができるのです! どなたのコーヒーが飲めるかは運次第。それもまた、お楽しみくださいね。目の前で、この4人のコーヒーマスターが同時にコーヒーをいれているところを見られるなんて、めったにない機会(個人的には最初で最後の機会のような気がします)。どうぞこの機会をお見逃しなく。

さらにさらに、お気づきの方も多いでしょう。ちえさんにタスキをつないだ桑原奈津子さんのお菓子は、こちらの「喫茶・青空珈琲」で振る舞われます。これはもう夢のコラボレーション。ああ、どうなってしまうのでしょう。

実は、ちえさんにこのアイデアを聞いたのは、昨年のもみじ市の翌週(!)。「来年のもみじ市では、コーヒーバーみたいなことをやりたい」と、目をキラキラさせて、ちえさんは語ってくれたのです。このように、ちえさんをはじめ、もみじ市の出店者の方々は、長い構想と準備をかけて、もみじ市に臨んでくれているのです。

さあ皆さん、もみじ市はいよいよ明後日。河原に出現する、「喫茶・青空喫茶」のコーヒーで一息入れませんか? ちえさんの笑顔を見に、全国から集うコーヒーマスターがドリップする姿を見に、長い時間をかけて準備してくれた出店者たちに会いに、多摩川まで小さな旅へ出かけませんか?

*中川ちえさんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表していただけるのでしょう?

北は札幌、南は徳島などでご活躍の焙煎人の方々にご協力頂き、ご自身が焙煎したコーヒーを自らドリップして頂きます。ちなみにわたくしは京都のオオヤミノルコーヒ焙煎所の豆を使ってハンドドリップ致します。

豆にお湯を注ぐというごくごくシンプルな作業ですが人によっていれ方も様々。さらにはコーヒーの味わいも。当日は銀行のATM方式で並んで頂こうと思っているので、どのコーヒーが飲めるかは当日のお楽しみ。

Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

テーマに合っているのかどうかわかりませんが…。自分にとっての「宝」ものってなんだろう? って考えたら、友人や何かを一緒にできる仲間なのかなと。あとは日常の中にあるささやかなシアワセなのかと。コーヒーの周辺にはそんなエッセンスがあるような…

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

喫茶「青空珈琲」ではひとりじゃない分、私自身も今までよりはちょこっと余裕ができるかなぁと。ライヴの音楽に耳を傾けながら、鼻歌交じりにおいしいコーヒーをいれられるように頑張ります!

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

並ぶ時間もどうにか楽しんで頂けないだろうか…というのが今回のブース企画のきっかけです。目の前には多摩川、見上げれば青空(たぶん、きっと!)。そして個性豊かな面々のいれる香り豊かなコーヒー。それでも並んで頂くのは心苦しいのですが…、どうかそんなたっぷりとした心地でもみじ市を楽しんで頂けたら嬉しいです。

*さて、これで2009年もみじ市の出店者・出演者のご紹介はすべて完了! え? なに? 本当に!? 皆さん、ここで(真面目な話)、サプライズなニュースがもみじ市事務局に飛び込んできましたよ。そのニュースとは……明日をお楽しみに!

|

桑原奈津子「"喫茶・青空珈琲"のお菓子」

Kuwahara

あの人がつくる焼き菓子のおいしさ。初めていただいたときの衝撃は忘れることがありません。そしてその後なんどいただいても、同じようにその感動は押し寄せてくるのです。「やっぱりおいしい!」「やっぱりこの方はすごい!」と。

あの人とは、桑原奈津子さん。粉ものを扱うお菓子やパンなどを得意とし、『かんたん、おいしい 米粉のお菓子』『まいにち、ホームベーカリー』(ともに主婦と生活社)、『ピクニックの楽しい時間』(PIE BOOKS)など、数々の著書を出されている、人気の料理研究家です。

桑原さんが提案するお菓子は、どれも気取らず、昔からあるような懐かしさや、お母さんがおやつに作ってくれるような、手のぬくもりや温かさが伝わるものばかり。指でぎゅっと押しつぶした跡を残したソフトクッキー、2つのスプーンを使ってまあるく整え、ぷっくらと膨らんだドーナツ、ころころとまんまるにころがしたスコーン。それは「お菓子って、おいしいだけでなく、楽しくないとね」と伝えてくれているような気がします。

そしてもうひとつ嬉しいのは、どれもつくり方が簡単なこと。お菓子づくりといえば、分量を精密に量り、いくつもの工程をふんで、どの程度混ぜるか、どうやって混ぜるか、どの程度寝かせるかなどを丁寧に行わないといけない、という固定観念がありました。でも、桑原さんが紹介するお菓子は、材料や工程数がとてもシンプル。前出の著書『かんたん、おいしい 米粉のお菓子』では、編集として本づくりにお手伝いさせていただいたのですが、つくる工程を横で見ていると、「え、こんなに簡単にできるの!?」「そうか、これでいいんだ!」と、驚くような場面に何度も遭遇しました。それでいて、「粉」を知り尽くした桑原さんならではの配分加減と材料の組み合わせで、粉そのものの味わいや、ほろほろ、さくさく、しっとりとした食感や口どけが存分に発揮されていています。それらは「焼き菓子っておいしい…」と、しみじみと感じさせるものばかり。お菓子づくりってもっと身近なものなんだ、と教えてくれました。

もみじ市には第1回目から参加してくださり、いつもは本の中でしかみることができない、嬉しいほどにおいしいお菓子を用意し、シンプルで清楚なラッピングととも販売されていた桑原さん。でも本当はとっても恥ずかしがりやで、人前に出るのが大の苦手。毎回お声をかけるたび「今回はどうしようかな…大丈夫かな…」と悩み、ぎりぎりまで考えて、最終的に参加という結論を出して下さっていました。ご自宅でお一人で作っているのですから、どうしても数に限りがあります。そのうえ、参加は1日のみ。桑原さんのお菓子をいただける方はほんとうに限られた方だけだったのです。

ところが昨年のもみじ市が終わった直後、ふと、こんなことを話してくれたのです。「次は喫茶のお菓子をやろうかな」と。「え!」と驚く私たち。来年も出て下さるんですね。それからずっとずっと考えてくれていたのでしょう。今年のもみじ市の正式な参加のご連絡をいただいた際、いままでないほどにきっぱりと、こんなご連絡をいただいたのです。
「今年は、お持帰りではなく、喫茶方式で参加したいなと思っております。もともと飲み物だけで参加する方がいらっしゃったら、その方と組ませていただけたら良いのかなと思ったり…」
桑原さんの喫茶店! 青空の下の喫茶店! なんて素敵なんでしょう。
「あの方は今回も出られるんですか?」と桑原さん。「もちろん出ますよ。コーヒーで」と私。「……!」。つまり、ご一緒に、コーヒーと焼き菓子を出す喫茶店ってことですか!? 

そしてそして、こんなに贅沢な、夢のようなコラボレーションが実現することになったのです! コーヒーをいれてくださるのは、そうあの方。今回はあの方も1年前からなにやら構想を練っていたのだと言います。会場に来て下さった方、少しでも多くの方々に楽しんでいただけるような企みを。そしてその思いと桑原さんの思いが重なったとき、なんとも幸せな喫茶店が多摩川の河川敷に誕生することになったのです!

もみじ市まであと2日。台風が去ったあとの会場には光が降り注いでいます。まるで太陽も、もみじ市の最高の舞台づくりをお手伝いしてくれているかのように。

*桑原奈津子さんに聞きました

Q1. もみじ市ではどんな作品を発表しますか? 

『あの人』のコーヒー店、"喫茶・青空珈琲"のお菓子部門です。珈琲と一緒にいただく、小さなお菓子をお出しします。予定では以下の3種類です。

一."喫茶・青空珈琲"のためのレシピで、ラム酒漬けドライフルーツと胡桃がぎっしりの
「フルーツケーキ」

二.11月発売予定の著書"チーズケーキとチーズのお菓子"から、今回のためにアレンジした
「チェリーとチョコレートのチーズケーキ」

三.著書"やさいお菓子・くだものお菓子"より、珈琲に合いそうないつもの
「バナナの全粒粉スコーン」

Q2.「宝さがし」のテーマに合わせた作品があれば教えてください。

どのお菓子を選ぶか、どなたがいれる珈琲が手元に来るのかで、味わいざまざま。組み合わせを、宝さがしのように楽しんでいただけたらと思います。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか? 

もみじ市は初回から参加させてもらっているのですが、今回は初めて一人ではなく、ある方たちと一緒にお店を出すことになりました。初の試みに、私自身とてもワクワクしています。そして今年は、2日間出店しますよ。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客様にメッセージをお願いします! 

"もみじ市"は、まさに宝箱。くまなくまわって、たくさんの宝を探して下さい。

*もみじ市まであと2日。次はいよいよ最後の出店者のご紹介です。“喫茶・青空珈琲”のコーヒーをいれてくれる方。待ちに待った、あの方のご登場です!

|

アンリロ「料理ノ宝石店」

Anrizleau_2

2007年の春、わたしの運命を変えたその日。「狛江のお寺で素敵な市が開かれるらしいよ。一緒に行かない?」と、友人に誘われるがまま、花市に遊びに行きました。お寺の境内で、さまざまなものづくりの人たちが、きらきらと輝きを放っています。「なんだか、楽しいことが始まりそう!」。食いしん坊のわたしは、早速フードの出店者さんをチェックし、あたりを見回します。おいしそうな湯気、さまざまな柑橘類の入った瓶、コーヒーのいい香り、みたことのない野菜、袋に入ったスコーン…どれにしよう? 何を食べよう? そう思っている間に、たちまち列ができてしまいました。

そんな中、たくさんの人に囲まれて、元気よく料理をしている人たちがいます。こんなに忙しいのに、楽しそうだなぁ、食べてみようかな。そのお店の看板には、こう書かれています。

「にんじんフライ」

にんじんのフライ? うーん、にんじんって、特別に買うほど好きじゃないんだよなぁ…。でも、スタッフの皆さんが、あまりにも明るく、楽しそうなので、なんだか気になる! とそんな気持ちで、1つ食べてみることにしたのです。

ひとくち、口に入れた瞬間のことを今でも忘れません。「これ、本当に…にんじん?」。そのにんじんは、今まで食べたことのない味がしました。例えるならば、かぼちゃのように、ほくほくとしてとても甘くいのです。そして、揚げたてがなんとも香ばしい。「にんじんって、こんなにおいしいんだ!」。ほっぺが落ちるとは、こういうことを言うのかもしれません。そのおいしさに、今までに食べたすべてのにんじんに感謝をしたくなるほど、感動してしまったのです。

それが、わたしとアンリロとの出会いでした。そして、その日以来、わたしはアンリロに恋をしてしまいました。

アンリロは、栃木県鹿沼市にある“フレンチ・ベジタリアン・レストラン”です。東京の超一流フレンチと、益子のオーガニックカフェで腕をふるっていた上村真巳さんが2005年、アンリロをオープン。「アンリロ」とはフランス語の造語で、「一粒の米と一滴の水」という意味。「小さな頃から自分のお店を持つのが夢だった」と話す上村さんが、一粒の米と一滴の水だけをもって、一歩を踏み出しました。

「日々、大切にしていることは、何事にも感謝することと、すべてを学べる謙虚な気持ちでいること」と上村さんは言います。きっと、上村さんに料理される野菜にも、上村さんの気持ちが伝わっているのでしょう、「こんなにおいしくしてくれてありがとう」と言っているに違いないとわたしは思うのです。

それほど、上村さんが振る舞う料理の数々は、素材の味を生かし、輝かせ、「野菜をこんなふうに料理できる人が、他にいるのだろうか?」と、決して大げさではなく思ってしまうのです。アンリロが東京にあったら、毎日でも通うのに! と、よく思うのですが、同時に、わたしはどこかで、わかっているのです。鹿沼の空気や、流れる時間が、アンリロをつくっているのだということを。

「鹿沼の好きなところは、職人気質の面白い変わり者がいることと、お祭りなどの伝統をまもっていること。地元を愛している人間が多いこと、尊敬するものづくりの人がたくさんいること」

と上村さんは語ります。そう、鹿沼を愛する上村さんと、スタッフの皆さんがあの場所にいるから、アンリロのあの空気は生まれるんですね。だから、電車にゆられ、駅からとぼとぼと細い路地を歩き、鹿沼のアンリロに行こう。その日を楽しみに、毎日を頑張って行こう。

…と、ちょっと待ってください。今週末、そう、もみじ市にアンリロが登場するのです! いけないいけない。早起きをして、河原を散歩して、おなかを空かせて、アンリロの料理を多摩川の空の下で、「いただきます!」。ああ、考えるだけで、幸せになってしまいます。

今年は、どんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょう。なんと、あの伝説のにんじんフライも久しぶりに登場する予定! さらに、もみじ市でしか食べられない、かなりスペシャルなプレートも用意してくれるそう。

「もみじ市が皆さんの思い出に残るような素敵な楽しい時間になるよう、気合いをいれて頑張ります」とアンリロチームの意気込みもばっちりですよ。

もみじ市、どうか晴れますように。わたしがアンリロに出会ったあの日のように、みなさんにも素敵な出会いがありますように!

*アンリロ 上村真巳さんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表していただけるのでしょう?

ジュエリーショップのショーケースの中にひとつひとつ光り輝く宝石のような野菜の奏でるプレリュードをお楽しみください。

Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

今回のテーマが「宝さがし」ということで、宝石箱(ジュエルボックス)をひとつひとつ作ります。宝石を愛でるように食べていただけたら、と思います。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

アンリロは今回も新しいスタイルで会場を華やかに舞いたいと思います。華麗なるスタッフの舞。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

もみじ市はクリエイティブな方々の集まりです。非常に刺激的かつ優しさに満ちています。どうぞお越しください。

*さて続いては、なんとまあ、今最も注目されているといってもいい、あのダンスカンパニーがもみじ市に登場です! 彼女たちのダンスは、独創性があり、面白くて、そして、珍しい!

|

栗コーダーカルテット「ライブ」(11日)

Photo

プープープープッププープッププ~♪、ピーピーピーピッピピーピッピピ~♫。(スター・ウォーズ 帝国のマーチ)
リコーダーの音が奏でるなんともゆる~い雰囲気で、強くて怖いあの人が出てきそうな気が全然しない。そんな帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)を耳にしたことがある人も多いのでは? そしてNHKで放送中の人気子ども向け番組「ピタゴラスイッチ」の軽快なオープニングテーマも担当するあのバンド。そうです。みなさん、もみじ市に栗コーダーカルテットがやってきます!

それぞれに作・編曲家、そして演奏家としての顔を持つ栗原正己、川口義之、近藤研二、関島岳郎の4人がリコーダーを携えて結成した「栗コーダーカルテット」。UA、湯川潮音、竹中直人、GOING UNDER GROUNDなどアーティストとの共演も数知れず。ついに今年で結成15周年を迎え、それを記念したアルバム「15周年ベスト」を10月7日に発売したばかり! そんな多忙の中、多摩川の河原に4人揃ってやってきてくれるのです!

リコーダーといえば誰もが一度は吹いたことのある、なじみの深い楽器。目も当てられないほどリズム感のない僕が、小学校4年のリコーダーのテストのときに先生に褒められるという快挙を成し遂げたのもリコーダーでした(後にも先にも楽器がそれなりに扱えたのはこのときだけ)。そんな、“お手軽な楽器”の代表だと思っていたリコーダーが、栗コーダーカルテットのみなさんの手にかかると、こんなにも表情豊かな音色で、人々をクスッとさせたり、楽しい気持ちにさせるのかと、深くこころを動かされました。

出演依頼のきっかけはもみじ市の取材で、緒方伶香さんを訪ねたときでした。「いつもイベントに参加させてもらっている仲の良いカフェがあるので行ってみませんか?」と、誘われるままに、近くの長男堂というカフェに。そこは店主の作るおいしい定食と、自由に読めるたくさんの本でのんびりと過ごせる魅力的なお店で、栗コーダーカルテットのメンバー、栗原さんもよく訪れるのだとか。その話を聞いたときに、「これも何かの縁? もしかしたら出演依頼できるかも」と、図々しくも期待がむくむくとわき上がり、店主に「栗原さんを紹介して下さい!」とお願いしたのです。それからトントントン、と話は進み、11日のライブが決定したのでした。

それでは、メンバーのみなさん。今回のもみじ市では、ライブを通してどんなことを伝えたいですか?

栗原さん「音楽はゆるい感じですが、じつは演奏している時はあまり余裕がないんです。とりあえず自分が楽しくなりたいかなー」
川口さん「何かストレスを抱えた人も、ま、いいかって気持ちになって帰って下さい」
近藤さん「伝えたいものは音楽であって、それ以外の何ものでもありません。なんつって」
関島さん「何かを伝えたいというよりは、まず自分達が気持ちよく演奏したいですね。で、聴いている人もそれで気持ちよくなってくれればいいなあと思います」

多摩川の河原に、どんな音楽を奏でてくれるのでしょう。栗コーダーカルテットのやさしくて楽しい音色を聞けば、心が軽くなって、癒されること間違いなし。会場では心が弾み、家に帰ったらついついリコーダーを吹いてみたくなってしまうかも。お聴き逃しなく!

<栗コーダーカルテットライブ>

日時:10月11日(日) 13:30~
場所:川を背にしたステージにて

*栗コーダーカルテットのみなさんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな曲を演奏していただけるのでしょう?

ぼくたちは、いつも会場に着いてから最終的な選曲をします。その日の空気、場所柄、そこで出会った人のムード。そんなものが影響して、その日の演奏の流れが決まっていくのです。いつもよりも季節感を重視した譜面を多めに用意していくかもしれません。

Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた曲があれば教えてください!

特に「宝さがし」というテーマの作品は持ち合わせていませんが、その日会場にいるみなさんがそれぞれに宝を探しながら過ごしている雰囲気を反映した特別な演奏ができるような気がします。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

出演以外の空いている時間は、みなさんと同じくいろんなお店を見て回って自分の宝ものをいっぱい見つけたいです。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

良い季節に、素敵な出会いや発見がある。たぶんもみじ市での一日が一生の宝物となるでしょうね。楽しみです。

*さてさて、出店者・出演者の紹介もいよいよラストスパート。続きましては、あの伝説のフレンチベジタリアンが今年ももみじ市に! 今回はいつにもまして、かなり、とっても、ものすごく気合が入っています。これはすごい。ニンジンフライも復活です!

|

アノダッテ「秋とおやつと…」

Yoko

「くだものに元気がなくなるとわたしも元気がなくなっちゃうんだなーって、今年はじめて気づきました…」
彼女は、こう語りました。彼女とは、アノダッテのふじもとようこさん。昨年のもみじ市のブログで、僕はようこさんのことを、「くだものと会話ができるに違いない」と書きました。どうやら、それは本当のことだったようです。

もみじ市が近づいてくると、僕はようこさんとたくさん話をします。たくさんのメールをやり取りします。「今年のもみじ市ではどんなものを出そうか? もみじ市にやってくるお客さまがどうしたら喜んでくれるのか?」と、いつもいつも、最後まで考えて、悩んでくれているのがようこさんです。

2006年に行われた第1回のもみじ市から数えて、今回で6回目。最初の時から変わらず、もみじ市のことをとっても大切にしてくれているひとりがようこさんです。でも僕は、今回ようこさんと話をしていて、恥ずかしながら初めて気づいたことがあります。そうか、ようこさんは、単に「ギリギリまで悩んでいた」のではなく、「ギリギリまでくだものの様子を見ていた」のだな、と。

ご存知のように、今年の夏は天候不順で、野菜やくだものの生育に悪影響を及ぼしました。また、これまでに比べて1か月近く開催が早くなったもみじ市の季節は、ちょっとしたくだものの端境期にあたります。そんななかで、ようこさんが語ったのが冒頭の言葉です。正直、ようこさんのこの言葉を聞いて、僕もちょっと元気がなくなってしまったけれど、それ以上に、ようこさんがつくる、ジャムやおやつのおいしさの秘密がわかったような気がしたのです。

ようこさん、あなたはくだものたちの声にいつもいつも耳を傾けていたんだね。ようこさん、あなたはくだものが大好きで、あなたがくだものを大好きな分だけ、くだものたちもきっと、あなたのことが大好きなんだね。お互いが大好きだから、お互いが協力し合って、お互いが良いところを出し合って、あんなにおいしいものが生まれるんだね。

みなさん。いま、このときも、ようこさんはくだものたちの声に耳を傾けています。ちょっと元気がないくだものたちだけれど、そこは大好きなようこさんのため、頑張って元気になってくれるはず! いつもに比べたら、ジャムの種類もちょっと少ないかもしれません。でも、逆に言えば、もみじ市で皆さんの前に現れるジャムやおやつは、元気いっぱいのくだものとようこさんが、力を合わせた結晶です。

Akira

今回は、もみじ市でしか手に入らないジャムのほかに、もみじ市初登場の焼きりんごがお目見えするかも! アノダッテの焼きりんご! 実現したら楽しみすぎますね。さあ、みなさん。今週末は、元気なようこさんとくだものたちに会いに(おっと、焼きりんごの盛りつけを担当するようこさんのパートナー・いなおかあきらさんもお忘れなく!)、河原にたたずむアノダッテの小さなお店までお越しくださいね!

*アノダッテ ふじもとようこさんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな“おやつ”を発表していただけるのでしょう?

秋の河原でたべたいおやつとジャムを。
ジャムは今年の夏の涼しかったことと、準備期間がちょうどくだものの秋休み中ということもあって、種類はいつもよりちょっぴり少なめだけれど、いつもと違った顔のジャムちらほら。はじめての岩手の山葡萄だったり、りんごはいつもより早めの種類の甘くてやさしいりんご。お砂糖の甘みではなく、りんごの甘みを感じられるまぁるいジャムになりましたよ。ほかにもいろいろ、ふだんのアノダッテにはないジャムばかり。
秋の栗・チョコ・南瓜もお鍋の中でコトコト中です。

Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

「宝さがし」?! それだけでわくわくしちゃう!
宝さがしはだいすき。
わたしは日々の生活でいつも宝さがしをしているって思うのです。
ご近所さんの畑の横を通るときも
八百屋さんの店先でもいつもいつも。
鼻をくんくんさせながらね。
だってわたしの宝ものたちはとーっても香りがいいから!
わたしの宝もの・・・
そう!「くだもの」たちは!

そんなわたしの宝ものたちは、ただおいしいだけじゃなくって、
わたしに季節を伝えに来てくれる大切な存在でもあるのです。
今は夏のくだものも終わりを告げ、秋の果物を待っているところ。
そんな中、あんざい果樹園さんに送ってもらえる甘酸っぱーいりんごであつあつ焼き林檎はできないかと計画中!(またご報告しますね)
この計画、うまくいけば河原においしい秋を告げるおやつの香りが漂うはず!?
もみじ市を楽しんでいる最中に、どこからかこの香りが漂ってきたら
くんくんくんくん、鼻をよーく利かせて、真っ赤な秋の宝ものを見つけにきてくださいね。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

いつものひとりっきりのアノダッテではできないこともふたりなら
影ながら支えてくれる事務局のみなさんがいてくれるから
喜びを分かち合えるもみじ組のみんながいてくれるから
来てくれるたーくさんのお客さんたちがいてくれるからできること
それを楽しみたいです!

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

わたしたちは去年のもみじ市にたくさんの宝ものをもらいました。
クレープの列に並ぶお母さんを待ちながら
クレープを焼き続ける彼を興味深々な様子でずっと見ていた女の子の
「こうやって一枚一枚丁寧に焼いてくれているんだねぇ」
という一言。
また、もみじ市が終わって数日後にお便りをくれたあるお客さまは、
虫が入ってしまったクレープを焼きなおす彼と
そのときそばにいた女の子との「また虫? 虫多いねぇ」という会話の中で彼がその子に言った
「うん、でも普段ここは虫の家で、たまたま今日僕らがここを使わせてもらってるからね」 と言ったやりとりを見て
「待っていたのはクレープの順番ではなく、あの言葉を聞くことだったのかもしれない」 と書いてくれました。

そこでふと気付いたのです。
もしかしたらこんな風に、誰でも誰かに小さくて大きな宝ものを簡単にあげることができるのかもしれないって。
だからみなさん! 今回のもみじ市のテーマは「宝さがし」です!
みなさんもこんな風にだれかに宝ものをプレゼントしてみませんか?
それはきっと河原中をぐるぐるまわってまた違う形でかえってくるのだと思うのです。
そんなふうに会場にいるみんなで宝ものの輪をつくりませんか?
そしてその宝をさがしに、もみじ市にきませんか?

*さて続いては、誰もが小学生の頃、吹いたことがある楽器を使って、ユーモラスで美しい旋律を奏でるあの方々をご紹介。そうです、あの4人組が、もみじ市にやってくるのです!

|

オカズデザイン「レモネード & ビール屋」

Okaz1

「今年はあの人たちは出ないの?」
そろそろそんな声が聞こえてきそうです。いえいえ。もちろん出てくださいますよ。オカズデザインさんは、夢のようにおいしいあのシロップをたくさん持って、もみじ市へ。

青空につながるような、大きな、大きなブルーの横断幕。その下には、オレンジ~黄色~グリーンの柑橘の自然な色で彩られた、爽やかな色の瓶が グラデーションを描いています。ぱきっと白いシャツに身を包み、おそろいの布を頭に巻いて、キリリとした出で立ちで笑顔で働くスタッフたち。初めての花市にご登場いただいて以来、彼らのその風景は、いまやもみじ市にはなくてはならない、名物のひとつになっています。

「おいしいものをつくる人たちがいる」。そう聞いて、オカズデザインの吉岡秀治さん、知子さんのご自宅にお邪魔したのは、いまからおよそ2年半前のこと。正直いうと、当時は彼らの名前も活動の存在も知りませんでした。ただ、初めていただいたごはんが、がっつりとしておおらかでおいしかったこと、この人たちは食べることやお酒を飲むことが大好きなんだ、と伝わってくるようなメニューと振る舞い、おいしいものを食べながら、おいしいもののことばかり話している、愉快な会話。そして一度聞いたら忘れないユニークな名前。そのとき以来、私の心の中の彼らの存在は、どんどん膨らんでいきました。

そしていま、彼らの活躍ぶりは、目を見張るものがあります。台所アトリエ「カモシカ」で行われるイベントは、すぐに予約でいっぱいになってしまうほど大人気。料理雑誌やファッション雑誌の料理ページの連載など、本屋さんでは目に触れないときがないくらい、さまざまな媒体に登場してます。この勢いはさらに広がり続け、来年上旬に上映される映画の料理を担当するという大仕事を請け負うなど、多くの人たちから注目をあびる料理家チームへと、その地位を築き上げていったのです。

彼らの料理のテーマは「時間がおいしくしてくれるもの」。時間をかけて煮込んだり寝かせたりすることで、素材そのものが持つ力強く豊かな味わいを引き出すことを大切にしています。そしてそのひとつが、もみじ市でみなさんが手にするレモネードなのです。

Okaz2

「今回のもみじ市では、“青いレモンの島”といわれる愛媛の岩城島産の新レモンを中心に使います。まろやかでやさしい酸味があって、とてもおいしいレモンなんです。他にも、いまの季節ならではのスダチ、カボス、青ユズを使ったものなど、10種類ほどレモネードを用意する予定です。もみじ市のレモネードは、屋外でごくごく飲んでもらいたいので、果実味が強く残ったフレッシュなシロップに仕上げることが多いです。果実によっては熟成時間を長くして、まろやかさとコクのあるレモネードに仕上げる場合も」

フレッシュな果実をカットして、砂糖を加え、待つ。たったそれだけのシンプルなレシピ。誰にでもできそうなほど簡単だけれど、オカズデザインのレモネードは、特別な魔法にかかったような、フレッシュさと芳醇さがあります。

「砂糖の加減は、生のまま食べてから果物ごとに決めています。フレッシュなおいしさを引き立てたい場合は、砂糖の分量を少なくし、熟成時間を短くします。逆に、果実のうまみを引き出したいときは、砂糖を多めにし、じっくり時間をかけて熟成させています。そのバランスをどうとるか、作るたびに気が引き締まり、同時にわくわくします」

誰でもできそうだけど、誰でもはできない味。それがオカズデザインのレモネードなのです。

さらに今回は、埼玉県川越市で職人たちが「醸す」ビール、COEDOビールも販売します。

「以前から大好きなビールでしたが、幸運なことにこの夏に工場を見学させていただくことが出来て、真摯なものづくりの姿勢に感銘を受けました。5種類のビールはそれぞれ麦芽や酵母が違い、無濾過のものだったり、熟成時間が長かったり、さつまいもが使われていたりしていますが、素材を生かし丁寧に作っているところ、そして5種類の瓶がカラフルに並ぶところもレモネードと共通すると思っています。それに、大人が河原で楽しむ風景には、よく冷えたビールがつきものですから!」

おいしいこと、楽しいことを追求する気持ち。いつでも楽しくておおらかなチーム。かれらは今年も、河原でみなさんののどを潤してくれます。

「これまではレモネードも料理もフル回転。自分達の余裕がなく、お客様とお話しできないことが心残りでした。今回は色々お話ししながら、その日の気分にぴったりのレモネードと出会っていただけたら」

広い会場を歩き回って、ふと見上げれば「レモネード」と大きく書かれた大きなブルーの横断幕。そのもっと上を見上げると、抜けるようなブルーの秋空。手には爽やかな色をしたレモネード。そんな幸せな瞬間は、もうそこまで近づいています。

*オカズデザイン・吉岡知子さんに聞きました

Q1. もみじ市では、どんな作品を発表していただけるのでしょう?

定番の自家製レモネードをずらりと連れていきます。そして川原といえばビール! COEDOの個性あふれるビールを5種、一緒にお出しする予定です。どちらも川風にふかれなかがら、土手でぐびりと楽しんでください。

Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

いつも以上においしいレモネードを作りたいと思います。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

お客様といろんな作家さんと、あれこれお話したいです。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

青い空、いかすクラフトたち、心地よい音楽。そしておいしいご飯とビール! 歩き疲れたら草っぱらの上で、ごろりと大の字。ですよ。最高の休日になること、間違いなしです。

*さて続いては、もみじ市にはなくてはならない、おいしいおやつを作ってくれる、あの方の登場です。今回もまた、もみじ市限定の新しいおやつを作ってくれそうで…

|

甲斐みのり+藤田康平「言葉とお菓子の店」(10日)

『京都おでかけ帖〜12ヵ月の憧れ案内〜』(祥伝社)、『乙女の京都』(マーブルブックス)、『甘く、かわいく、おいしいお菓子』(主婦の友社)、『クラシックホテル案内』(KKベストセラーズ)。もみじ市ブログの読者の中には、この中の1冊は読んだことがあるという人が多いのでは? 雑誌や書籍での執筆のほか、「叙情あるものつくり」と「女性の永遠の憧れ」をテーマに雑貨の企画・製作を行うブランド「Loule」を主催し、乙女の心を刺激する文筆家の甲斐みのりさん。そんな甲斐さんが、もみじ市に初登場です! さてさて、いったいどんなものを販売してくれるのでしょう?

「かわいい包装紙や缶好きが高じて、お菓子が好きになりました。いつか自分でお菓子の缶を作ってみたかったんです」

01

で、実際に作ってしまったのです。甲斐さんオリジナルのお菓子缶を! お菓子を食べたあと、手芸用品入れとして使っていたお気に入りのローザ洋菓子店の缶。その缶の製造元を探し当てて連絡を取り、「オリジナルの缶を作って下さい」とお願いしに行ったのだとか。缶は職人さんの手作業で作られたものなので、細かな部分に手仕事の技が光ります。蓋にはどんな使い方をしてもうるさくならない、トゥーシューズをモチーフにしたかわいらしいイラスト。描いてくれたのは、イラストレーターの網中いづるさん。白と黒の配色もシックでいい感じです。

でも、空っぽの缶を販売するわけではありません。ここで頼もしいパートナーが登場! 甲斐さんのお友達で、グラフィックデザイナーの藤田康平さんが、缶の中身を担当します。

缶の中身はもちろんお菓子。大きなクッキーです。グラフィックデザイナーの藤田さんがなぜクッキーを? それは、藤田さんがニューヨークに住んでいたときに出会ったクッキー屋さんがきっかけなのだそう。自転車かスケボーで買いに行くとおまけしてくれるおいしいクッキー屋さん。大きなクッキーが積んで売られているビジュアルも気に入って、気が付けば毎週買いにいっていたとか。日本に帰ってからも食べたいと思ったけれど、同じようなサイズ・味のクッキーは売っていない。ならば自分で作ってしまおうと、いろいろなレシピを参考にして研究したのです。そして、ようやく出来上がった、ニューヨーク仕込み(?)のクッキーをひとくち食べ、「とってもおいしいから、お店をやったほうがいいよ!」と、藤田さんにアドバイスしたのが、他でもない甲斐さん。

そうです。甲斐さんの缶の中には、藤田さんが改良に改良を重ねたお菓子が入ります。その正体は、直径10cm以上はあろうかという大きさでしっとりとした食感がおいしい「チョコレート・チョコレートクッキー」と、穀物の香ばしさが鼻を刺激する「オートミールレーズンクッキー」!

そしてさらに…
お菓子を包む包装紙には甲斐さんの言葉がちりばめられていて、それを藤田さんがタイポグラフィのようにデザイン。「言葉の宝さがしをしてほしい」と、どこから読んでも意味が読み取れるようになっているのだとか。

まだまだ終わりませんよ。
用意される60個のお菓子の缶には、甲斐さんが手書きした、ひとつひとつ違うメッセージが入っています。どんなメッセージかは、買った人だけのお楽しみ。

「日本語の“かわいらしさ”を表現できれば良いなと。文字だけだけど、飾りたくなるようなカードにしたいと思っています」

「缶はお菓子を食べたあと、使い方を考えて宝もの入れにしてほしいです。ぜひ、もみじ市で見つけた宝ものを入れて下さい!」

Bag

オリジナルのかわいい缶に藤田さんのアメリカンなクッキー。甲斐さんのメッセージカードも付いて盛りだくさん。この組み合わせは、もみじ市だけでしか買えません! 販売数は60個です。お見逃しなく! (上の写真は缶と同じ絵柄のエコバッグ。こちらも販売予定です)

*甲斐みのりさんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表していただけるのでしょう?

子どもの頃から、お菓子の包み紙や箱が大好きだった文筆家・甲斐みのりが、缶職人さんに依頼してつくった理想のお菓子缶。その中に、お菓子つくりが得意なグラフィックデザイナー・藤田康平特製の焼き菓子と、ひとつひとつ違った「言葉」を詰め込みます。ふたをあけて、どんな言葉がでてくるかは、お楽しみ。言葉を読みつつ、焼き菓子をつまみ、お茶の時間を過ごしてください。言葉の中に、新たな宝物を見つけていただければ嬉しいです。

Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

私は子どもの頃、お菓子の箱や缶を、宝もの入れにしていました。今回、焼き菓子や言葉を詰め込んだ缶も、中身のお菓子を食べ終えたあとは、切手・便箋・アクセサリー・手芸洋品・ガラクタなど、見つけ出した宝ものを詰め込む「宝箱」にしていただければと思います。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

初めて参加させていただくもみじ市。言葉うりと、お菓子売り。子どもの頃に憧れていた夢が同時に2つも叶うので、準備から楽しみたいです。他の出店者さんや、お客様ともいろいろお話しもできれば嬉しいです。10日のみの参加ですがよろしくお願いいたします。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

宝ものってきっと、「もの」だけではなくて、そこに漂う季節感や、出会いの中にも転がっているはず。ぜひ、特別な宝ものを見つけてください!

*さて続いては、時間が“醸す”あの飲み物をひっさげて、あのチームが登場。もみじ市名物をお見逃しなく!

|

椿野恵里子「カレンダーとカード」

Tsubakino_1

「目の前にあるものや植物を、心から美しいと思えた時、私の心はその光の色をより濃く記憶する」

これは、椿野恵里子さんの著書『風景のあとにーカレンダーのくれたもの』に書かれていた一文です。これを読んだ時に、わたしは感じました。こんな表現ができる椿野さんの心こそが、美しいものなのだろう、と。そして、その心が澄んでいるから、目の前にあるものを心から美しいと感じ、あんなに素敵な写真を撮ることができるのだろう、と。

椿野さんは、日々の暮らしの中で見つけた何気ない風景を写真におさめ、それをカレンダーにしています。カレンダーに写されている風景は、「花と果実」「器と骨董」の2種類。その写真は、色合い、構図、光の具合が素晴らしく、そして、とても美しいのです。また、何より素敵だなと思うのは、ものや植物と向き合う椿野さんの姿勢。自分の周りにあるそれらに敬意を持ち、それらに囲まれて暮らすことの尊さを、心から大切に思っているのだろうと感じられるからです。

椿野さんの著書を読んでいると、そんな椿野さんの、ものや植物に対する深い愛情の根源をたどることができます。それは、うらやましいくらいあたたかい、幼い頃の家族との些細な会話や思い出。その優しい思い出の数々が、椿野さんの感性の「もと」を形づくったのだということに気づかされます。

写真をきれいに撮ることは、少しのテクニックがあればできるのかもしれません。けれど、ものや植物と素直にまっすぐ向き合って、それらの「いい」表情を写すことは、テクニックだけでは到底できないこと。被写体への深い思いと、幼い頃から積み重ねてきた経験、そして、それが培ってきた感性がある人にしか、そういった写真は撮れないのではないでしょうか。だからこそ、椿野さんの作るカレンダーはこれほどに人気があるのだと思うのです。

Tsubakino_2

そんな椿野さんのカレンダー作りは、今年で10周年を迎えました。それを記念して、もみじ市ではポストカードの販売をしてくださることになりましたよ。しかも、それは今までのカレンダーに登場したものの中から、椿野さん自身が気に入っている写真をセレクトするのだそう。あなたのお気に入りの写真が選ばれているかもしれません。お見逃しなく!

さらに、今年のもみじ市のテーマ「宝さがし」にちなんだ限定の作品もお目見えします。それは、「季節の宝物」を詰め込んだオリジナルボックス。一体、中からどんなものが出てくるのでしょうか、どうぞお楽しみに。

Tsubakino_3

もちろん、2010年の新作カレンダーも登場します。こちらはなんと完成したばかりだそうです。今回も椿野さんの心の琴線に触れた、美しい風景の数々をぜひご覧になってくださいね。

*椿野恵里子さんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表していただけるのでしょう?

2010年のカレンダーとカレンダー10周年を記念したポストカードを限定で作りたいと思っています。カードは今までのカレンダーの中から、気に入っているものを選びたいと思っています。

Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

いつも写真に残している風景は、大切な季節の宝物です。カレンダーは、その宝物が詰まった本のようなもの。ひと月ずつページをめくって新しい年がまた始まります。出来たての2010年のカレンダーを持って行きます。また、もみじ市だけの特典も考えています。こちらは限定でオリジナルボックス入りの「季節の小箱」を作りたいと思います。手作りの季節のお茶やカードを詰め込みたいと思います。どんなお茶が入っているかはお楽しみです。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

来て下さった方々と出来るだけ、お話ししたいと思っています。皆さん、気軽に声をかけて下さいね。個人的には、多摩川での開催も2回目なので、少し広さにもなれていると思うので参加の皆さんの作品が全部見れるように、作戦をたてて挑みたいと思います。是非今回は寺澤さんに写真を撮ってもらいたいです。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

多摩川の河川敷に宝探しのピクニック気分で是非来て下さい。草原に座って、美味しい物と音楽と、、、のんびりもいいですよ。敷物を持ってご参加下さい!

*さて続いては、アメリカン・ルーツ・ミュージックが多摩川に響き渡ります。パワフルでやさしい歌声を響かせる、シンガーの登場です!

|

二象舎「からくり屋」

Nizo

今回はもみじ市初出店となる、とってもユニークなものづくりユニットのご紹介です。名前は二象舎(にぞうしゃ)。原田和明さんと原田めぐみさんのおふたりが、動物や靴などをモチーフにした、くすっと笑えるかわいいオートマタ(=からくり人形)を、山口県の自宅隣にある工房でつくっています。

写真中央のオートマタの名前は「Decoy」。この作品を一目見た瞬間、私は彼らがつくるオートマタに夢中になりました。この作品のからくりはこう。右のハンドルを時計回りに回すと、木箱の中におさめられた木製の歯車が回転し、それに連結した鳥の置物が持ち上がります。そしてさらにハンドルを回すと…。「カン!」これにはびっくり! 鳥の置物が卵を産むのです!この楽しいからくりには、もちろんしかけがあります。「なるほど!」とおもわず感心してしまうような。そのヒミツは…ここでは内緒にしておきますね。

お二人がつくるオートマタは、しかけが楽しいだけではありません。見た目もとっても美しいのです。そのモチーフとなる動物や靴は、ナイフで一刀一刀丁寧に削られたからこそ生まれる、すべすべの滑らかな質感に包まれていて、木の温かさをダイレクトに感じるこ とができます。また、このDecoyは木目が羽根の重なりに見えるよう、削る場所を調整してつくられているのです。その作品を見て、触れていると、二象舎の繊細で丁寧なものづくりの姿勢が伝わってくるのです。

和明さんのオートマタとの出会いは、7年前に遡ります。現代からくり人形の第一人者・西田明夫さんの『動くおもちゃ・AUTOMATA』という本に出会い、オートマタの魅力に惹きこまれました。会社員として働きながら、独学でオートマタづくりに励んでいましたが、その情熱は止まることを知りませんでした。オートマタを学ぶべく、原田さんは本場イギリスへと留学したのです。美術系の大学院に通いつつ、尊敬する作家、マット・スミス氏の元で修業した原田さん。そして2年前、二象舎として独立したのです。

Nizo_2

オートマタをつくるとき、精密な設計図は描かずメモ程度にとどめている、という和明さん。頭でイメージを膨らませ、ナイフで木目に沿って彫っていきます。一つ一つの部品の形や大きさで最終的な動きが大きく変わるオートマタ。何度も形や長さを微調整し、少しずつ完成させていくのです。また、つくりながら次の作品のアイデアが浮かぶこともあるそうです。例えば「Decoy」のペンダントトップを作っている最中に、「次はにんにくで作ろう!」とひらめいたり。和明さんのユニークなアイデアは、そうやって無限に広がっているのですね。

1つの作品をつくるのに、1か月以上を要することもあるオートマタ。とっても大変だけど、原田さんは満面の笑みでその楽しさを語ってくれました。「おバカなことに情熱をかけることが大好きなんです。アイデアを考えたり、作ること自体が楽しいから、いくら時間がかかっても、苦しいとは思いません」。そんな原田さんが作品をつくるときに常に思い描いていることは、“自分が欲しいと思うもの、自分が部屋に置きたいと思うものをつくる”こと。

もみじ市当日は、素敵なオートマタの数々のほかに、一筆箋、マグネット、なべしき、ネックレス、赤ちゃん用のおもちゃ、モビールなどの小物をつくってきてくれるそう。オートマタのモチーフがペンダントトップになっているネックレスは本当に美しいですよ。皆さん、二象舎のブースを訪れたら、はじからはじまで1つずつ、オートマタのハンドルをクルクル回してみて下さいね。その間、あなたの顔にはきっと笑顔がこぼれるはずです。

*二象舎の原田和明さんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表していただけるのでしょう?

ハンドルをまわすと人形が動き出す、ユーモア溢れるからくり作品です。

Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

オートマタがみなさんの宝物になってくれると嬉しいのですが実際のところ、そんなにたくさん作れないので(笑)、歯車をモチーフにした木の小物なども持っていきます。

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

初参加なので、楽しむ余裕があればいいのですが…(笑)。お客さまに楽しんでもらうこと、それが僕らの楽しみです。

Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

大人の文化祭、「もみじ市」。みんなで文化の秋、食欲の秋を満喫しようではあーりませんか!

*続いては、多摩川にサウダージの風を吹かせる歌姫の紹介です。

|

和の菓子89「創作和菓子」(10日)

89

みなさん、和菓子は好きですか? わたしは大好きです。年齢を重ねるにつれて、あんこの甘みや、きなこの素朴さ、お餅のもっちりとした食感の虜となってしまいました。甘いものを食べる時、それはとても幸せな瞬間。そんな瞬間を運んでくれるおひとり、和菓子職人の89(ハグ)こと伊東聡子さんをご紹介します。

伊東さんのつくる和菓子はとてもユニーク。いちごあんのよもぎもち、生チョコの大福、チャイのわらびもち…。どんな味がするのだろう? 誰と一緒に食べよう? 自分だけのご褒美にしようかな? 想像するだけでも、わくわくしてしまいます。

以前は、名古屋の設計事務所でインテリアに携わる仕事をしていたという伊東さん。3年前に結婚を機に上京、そこで興味を持ったのが和菓子の教室でした。

「 インテリアを勉強しているときから和菓子のデザインにとても興味を抱いていました。新しい季節が訪れる前のわくわくする気持ち、大好きな季節が過ぎて行く切なさ、そんな季節の移り変わりに付随する様々な思いを、必要最小限まで余計なものをそぎ落としたシンプルな造形のなかで表現する和菓子のデザインの素晴らしさを実感し、憧れていました。そんな和菓子の出来上がる工程を学べば、より深く和菓子のデザインを理解することが出来るのでは?と、自分でも作ってみたいと思いました」

それ以来、和菓子を習いに行く日々が始まります。次第に、働いていたカフェでその才能が認められ、今では専属の和菓子職人として、週末だけの和菓子セットを季節に合わせて創作しています。

「89として提案する和菓子は、敷居の高いイメージや特別なときに食べるものではなく、もっと身近で気軽に食べられるものをイメージして作っています。仕事や家事の合間の休憩に、日本茶だけでなく珈琲や紅茶と一緒にでも手軽に美味しく食べられるものとか。アイディアは、和菓子とは全く関係ない本から浮かぶことが多いですね」と伊東さんは言います。

「創作和菓子ということで、今までの作品も風変わりなものが多いですが、特に珍しいものが作りたいわけではなく、ただ、こんな和菓子があったら美味しそう、自分でも食べてみたい、と思うものを試していたら創作和菓子になっていた、みたいな感じです。伝統的な和菓子の、手間暇をかけて繊細で美しいものを作るという気持ちは、日本の文化としてすごく大切なことだと考えているので、いくら創作にしても電子レンジで手間を省いたりはしたくなくて、蒸し器や鍋でゆっくりじっくり古風に作ります。そんな、一見地味で面倒な過程も意外に楽しく、それが和菓子のかわいらしさにつながっているんだと思うんです」

わたしは幸運にも、かぼちゃのどら焼きをいただくことができました。手のひらにちょこんと乗ったどら焼きは、とてもかわいらしく、生地がふわふわです。ひとくち口に入れた瞬間、かぼちゃと白あんのやさしい甘みや、シナモンの香りが口の中に広がって、思わず笑みがこぼれます。今日1日を頑張ったご褒美、至福の時。

伊東さんに「なぜ89というのですか?」と聞いてみたところ、こう答えてくれました。「89の由来は…英語のhugです。ハグは嬉しいときにも悲しいときにもしますよね。相手が楽しい気持ちなら一緒に喜びあってもっと幸せになれるし、相手が落ち込んでいるならそっとハグすることで悲しい気持ちを癒すことができます。私の和菓子も食べていただける皆さまにとって、そんな存在でいられたら…と思うのと同時に、私自身大切な人にハグするようなあたたかい気持ちで和菓子を作り続けたいと思っています」

伊東さん。その想い、どら焼きを食べたときから、わたしの心にしっかりと伝わっています。大切に作られた和菓子は、あたたかく幸せな気持ちをそっと運んでくれたのだから…。

さあ、もみじ市初登場の伊東さんに、みなさん会いにきてくださいね。どんな作品を紹介してくれるのでしょう、それは当日までのお楽しみです!

*89 伊藤聡子さんに聞きました

Q1. 今回のもみじ市では、どんな作品を発表していただけるのでしょう?


和菓子と洋の素材が仲良く美味しく一緒になります!今回は季節感を大切に、秋を取り入れた和の菓子をご用意します。
 
Q2. 「宝さがし」というテーマに合わせた作品があれば教えてください!

今回ご用意する和の菓子のレシピの考案、試作から私の宝探しはもう始まっています。そして召し上がって頂いたお客様の笑顔や、美味しいというお言葉が私の宝物になるのだと思っています。そんな宝探し、本当にわくわくします!!

Q3. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?

初参加なので何もかもが新鮮です。たくさんの作家さんや、作品に触れ合えるチャンスなので忙しいながらもそんな贅沢な時間を楽しめたら、と思います。
 
Q4. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!

いろんなジャンルのとっておきの宝物が、たくさんたくさん隠れています!秋晴れの空の下で一緒に素敵な宝探しをしましょう☆

*さて続きましては、いよいよライブの紹介! トップバッターは、もみじ市初登場のおふたり。美しい歌声とスチールパンの音色が河原に響き渡ります。

|

より以前の記事一覧